先週末、福島県に一泊で行ってきた。
福島の湯と酒と人情を味わおうと、男性4人で毎年秋に行っている恒例の福島・車旅である。
コロナのため2022年だけ休んだが、この旅、今回でなんと13年も続いている。
今回行ったところは、常磐自動車道経由でいわき市と小野町、平田村など福島の浜通りと中通り周辺。
まずは「いわき湯本IC」で下りて、早速その近くの春木屋旅館に日帰り湯で立寄った。まだ朝の10時過ぎである。
広い湯船のとてもいい湯だった。(上の写真)
体を芯から温めると、血流が良くなり疲れが癒されるだけでなく、免疫力が高まり健康にも良いとされる。
家で朝湯はなかなかできないが、われわれの気の張らない自由旅では朝温泉は可能。これは得難い贅沢である。
そのあとすぐ近くにある「JRA(日本中央競馬会)競走馬リハビリテーションセンター」へ。
ここには「馬の温泉」がある。
ケガをした競走馬たちがレースに復帰するために、リハビリに励んでいるところだ。
受付わきの表示を見ると、「療養馬」が関西からも数頭来ているようだった。
案内パンフレットを見ると、馬用の温泉やプールのほか、水中のベルトコンベア上を歩く歩行訓練設備もある。
馬のケガは足に多いため、浮力により足先への負担を軽くする水中訓練が有効なようだ。
同時に温泉浴により、馬も調教や競走のストレスから解放されるので、治療効果が上がるとパンフには書いてあった。
われわれがここに着いたのはお昼前だったが、残念ながら馬たちの午前のリハビリタイムは終わっていた。
昼食に行く途中、原っぱでキツネを見つけた。この辺りは自然がまだまだ残っている。
昼食は三宝亭いわき湯本店。お昼をだいぶ過ぎたのに、順番待ちの客が多い繁盛店であった。
五目うま煮めんに餃子。(餃子は4人で分けあった)
ボリュームもあり、たいへん美味しかった。お店がはやるのも納得である。
ここは「いわき市石炭・化石館『ほるる』」。
市内で発掘された恐竜等の化石と、常磐炭田の生活の再現という二つの展示テーマを持った博物館である。
スペースも広く、展示内容も豊富であった。
化石に直に触れてみるコーナーや、炭鉱内の様子を立体模型で表したジオラマなど、実感をもって見てもらえるための工夫を随所にこらした博物館である。
市民の郷土への愛と誇り、市の歴史教育への積極的な取り組みが感じられた。
このあと、いわき市の太平桜酒造(上)と平田村の若清水酒造(下)に寄り、土産用の酒を購入。
一年のうちでいちばん忙しい「仕込みの時期」でもあり、工場見学や試飲は遠慮した。
宿泊は小野町の「小町温泉 太田屋旅館」。
ここは昨年も泊まったところ。
昨年は12月の初めの寒い時期に来たのだが、ストーブに加え、湯たんぽも入れてくれるなど、細かい配慮の行きとどいた宿であった。
車で到着したときには、わたしはまるで家に帰ったようなホッとした気分につつまれた。
長くなるので、太田屋旅館と福島旅二日目の様子は後編として次回記事に。
写真協力:Y.T.氏