prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「運命のボタン」

2010年05月19日 | 映画
帰りに年配の女性客二人連れが「悪意に満ちた映画ね」と言っていたが、同感。

フランク・ランジェラ扮する謎の男が持ってきた箱のボタンを押すと100万ドルやるが代わりに誰かが死ぬ、さあどうするという究極の選択の話(原作はリチャード・マシスンの短編)なのだが、これだけでも相当に意地が悪いが、その後の話の膨らませ方がいささか変。

ランジェラは雷にうたれてから特別な能力を持つようになったらしいのだが、その能力を付与したのは神なのか宇宙人なのかはっきりしなくて、トンデモ的な感触ばかりが目立つ。

ランジェラとキャメロン・ディアスがそれぞれ肉体に欠損があるのを共通項にしているというのもなんだか無神経だし、サンタクロースが突然道を通せんぼして現れたので車を停めると、横からトラックがぶつかってくるあたりも悪意まんまん。

さらにクライマックスで主人公夫婦がもう一回究極の選択を迫られるのだが、そこに追い込んでいく詰めが甘いので、むりやり陰惨な選択を迫られるようで気分が悪くなる。
(☆☆★★★)


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