prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「タイタンの戦い」

2010年05月01日 | 映画
ギリシャの神々というのがキリスト教以前だからか、まあおよそ神々しくない、人間くさいといおうか煩悩の塊といおうか、まことに自分勝手なのに呆れる。
主人公ペルセウスは半分神・半分人間なのでその神の部分を見込まれて冒険の旅に出るわけだが、当人はもっぱら人間として生きようとするのが、「実は選ばれた存在でした」式の安直なファンタジーとは違ったところ。
もっとも超能力がある以外神と人間のどこが違うのかわからないので、人間であることにこだわったところで「人間性」を重視していることにはならない。

特殊効果はオリジナルのハリーハウゼンの名人芸とはまるで別の次元に行ってますね。もっとも、今思うと、当時のハリーハウゼンはキャラクターが擬人化する方向に行っていて、空想を広げる力は落ちていたと思う。大量生産が手作りよりうまい、ということはままある。あいにくと。

神々の王ゼウスがリーアム・ニーソンで、冥界の王ハデスがレイフ・ファインズって、「シンドラーのリスト」の組み合わせじゃないの。
生贄になりそうになる王女アンドロメダが、いささかとうが立っているのが興ざめ。
(☆☆☆)


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