70年代テイストがバカに強い。
ヒッピーが死んだイルカを前にしてギターを弾いて歌う珍シーンはまだヒッピーが平和の象徴みたいに見えていたイメージが残っていて、今ではカルトあるいは環境テロリストへと「進化」を遂げているといえる。
クジラの鳴き声が宇宙生命とのコンタクトの鍵になる、というのもクジラが頭がいいから(らしい)というのも、なんだか微妙にカチンと来ます。
宇宙ステーションとのドッキングや真っ赤な照明のメモリ室など、あまりに「2001年宇宙の旅」を意識しすぎてそのまんまになってしまったシーンは挨拶に困る。
木星を太陽にするという発想は「2010年」にも共通するけれど、準備を始めたのはこちらの方が先(初稿が1979年、「2010年」の原作発表は1982年)らしい。
ヒロインのディアンヌ・ダンジェリーDiane Dangelyというガイジン女優さんがひどい。Imdbで検索してみても、これ以外の出演作はテレビがひとつあるだけ。どういう脈絡でキャスティングされたのだろう。
この原作・映画が作られた頃は冥王星はまだ惑星と見做されていたらしい。
(☆☆★★)