監督・脚本のゲイリー・ロスはビル・クリントン大統領のスピーチライターをつとめていたというから民主党支持者なのだろうが、この映画でも上流の連中がヨーロッパの貴族のパロディみたいな格好していたりするところを見ると、今の格差社会のメタファーということになるのかな。だけど、格差の下にいる連中の方がむしろ自由競争を望んでいたりするのはアメリカばかりでなく日本でもいえること。そんなに単純に割り切れるものではない。
誰かのせいにしているのは、ダメですね。
ゲームが始まるまでテレビドラマだったら一本分終わってしまうほど時間がかかるし、始まったらいやにあっけなく四分の一が死んでしまい、暴力の手ごたえがまるで伝わってこないという調子で、サバイバルアクションとしてはまるで腑抜け。山火事もCGであることが丸わかり。
ヒロインばかり描きこんでいて、他の大勢はただの殺され役の木偶人形。弓矢を使うのはロビン・フッドになぞらえているのだろうか。
未来世界の衣装・美術の安いこと安いこと、狙いにしてもひどい。
(☆☆★★)
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