prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
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「サバイバルファミリー」

2017年02月19日 | 映画
電気が使えなくなった世界、というのはつまりかなり最近の極端に便利になった生活が不可能になった状態で、即生きるか死ぬかというところまでいかない、まだ緩い危機というのは、「ハッピーフライト」で極端に大きな航空事故というのを避けて小さなトラブル対処の積み重ねにしたのと同じ体質ということになる。
埼玉から鹿児島まで自転車とはいえちょっくらちょっと行こうと思うものかな、とは思うが、絶対ムリではないという範囲なのもそう。

水が不足したのにつけこんでペットボトルの水にやたら高い値段をつける奴が出てくるけれど、「マッドマックス」のイモータン・ジョーみたいな独裁者までにはいかない。

サバイバルとはいっても極限状況に追い込まれたり殺伐としたりはしないのは、実際の3.11の時にそれほどひどいパニックにはならずかなり秩序立って振る舞っていたという実例が一方にあるからだろう。

全体とするとサバイバルものというかロードムービーで、高速道路を自転車で走るシーンなどよく許可が出たなと思わせる。実際は何らかのトリックを使っているのかもしれないが。エンドタイトルを見ると「アイアムアヒーロー」のように韓国ロケというわけではなさそう。

ろうそくの炎だけしか明かりがないシーンは実際にほぼろうそくの光だけで撮ったのだろうか。影の出来かたからして、他に光源があるとしても相当に抑えた使い方に思える。
40年前の「バリー・リンドン」でろうそくの明かりだけで撮るのには人工衛星用のレンズを使い、そのためにフィルムカメラを改造する必要すらあったのだが、今ではずっと容易になっているのだろう。

数々の危機を乗り越えるうちに家族の欠点があぶり出されるとともに結束も固まるというのは定石だけれど、定石も悪くない。

バッテリー交換液というのは飲めるものかとどうか考えたことなかったけれど、調べてみるとイオン交換樹脂で水に溶け込んだ金属を取り除いた水、蒸留水ほど純度は高くないが水道水よりは純度の高い水ということになるから、飲んでも構わないということになる。
(☆☆☆★★)

サバイバルファミリー 公式ホームページ

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