prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ミネソタ大強盗団」

2020年07月27日 | 映画
ジェームス兄弟、ヤンガー兄弟など義賊気取りだし、民衆もちやほやするが、いざ捕まったとなると見せ物の動物扱いになるあたりの手のひらの返しかたが皮肉。

監督・脚本のフィリップ・カウフマンは歴史学を学んだそうだが、蒸気オルガンなんて珍しいアイテムの再現や、ジェシー・ジェームスが何発の弾丸を受けたか、その数字にこだわるあたりも、リアルな方から逆に伝説の誕生を暗示しているよう。

アクションシーンは同じモチーフの「ロング・ライダーズ」ほどスタイリッシュではないが、街の人間が強盗が来たとなると全員銃を持って撃ってきたり、議会がまるっきり金持ちの私利私欲で動くところや、追跡してくるピンカートン探偵社が事実上の私兵であることもアメリカらしい。