prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ワイルド・ローズ」

2020年07月21日 | 映画
ヒロインが歌うのがカントリー&ウェスタンだと紹介さるたびに(ただの)カントリーだと訂正する繰り返しがギャグが、アメリカが本場のC&Wではなく、イギリスという国・地元独自の歌であることに目覚めるドラマに着地する。

ヒロインは相当にどうしようもないホワイトトラッシュなのだけれど、不思議と憎めない。歌の力もあるが、寅さんみたいに実際にいて迷惑な人はドラマで見ると意外と魅力的になったりする。。
掃除婦として働く金持ちの家の女主人が黒人というのが意表をつく、というかイギリスではもう当たり前になっているのかもしれない。

パーティから逃げ出したヒロインか道を歩いていき木立をはさんでパーティが続いているのを大俯瞰で捉えたカットが二つの世界の世界の断絶を鮮やかに画にしている。

偶然なのだろうけれど、先日見た「カセットテープ・ダイアリーズ」同様、音楽が国境も人種も超える先達になっているのをありありと示した。