prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「名も無き世界のエンドロール」

2021年02月15日 | 映画
初めのうち何を描こうとしているのかはっきりさせず、時制を交錯させながらパズルを組み立てるように展開して、クライマックスでばたばたっと一気に狙いをわからせるという作り方は相当な腕で必要で、意味がわからないなりに引き付ける摑みや、ひとつひとつのシーンの厚みやコク、演技のリアリティと、細部の充実と全体の構成力が要るわけだが、どれも欠けている。

そして最終的に現れる図というのもあまりぱっとしない。
いうところの「格差社会」でいてもいなくてもいいみたいに扱われている人間の意地と存在証明というには、主役ふたりイケメン過ぎやしませんか。
しかも見分けがつきにくい。