主人公は綾小路静子という、農業高校に通う歴女。ところがなぜかいきなり戦国時代にタイムスリップしてしまう。別にトラックに轢かれたというわかでもなく、神さまに出会ったわけでもなくいきなりである。
そこで出会ったのが織田信長。最初に出会ったのが信長なのはある意味よかったのかもしれない。彼は、色々な怖さはあるが、才あれば出自に関係なく使うという人間だ。豊臣秀吉だって、おそらく信長に仕えなければ、百姓から天下人にまでなれなかっただろうと思う。
静子は、信長のもとで、現代の知識を使いながら成り上がっていく。女性の地位がものすごく低かった時代だが、彼女は信長から重んじられるようになっていくのだ。
彼女の知識は、農業高校に通っているとはいえ、農業に限っている訳ではない。姉がミリタリーオタクということもあり、武器についても常人よりは詳しい。そして優しくお人よしなところがある。信長から無茶振りをされても、見事それに応え、頭角を現していく。だが、彼女は知っている。信長が本能寺で明智光秀により命を落とすことを。果たして、静子がタイムスリップをしたことが、本能寺の変にどのような影響を与えるのか。果たして彼女は元の時代に戻れるのか。
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