最近新谷かおるさんの漫画がマイブームだ。新谷さんは1951年生れで現在73歳らしい。ちなみに奥さんは漫画家の佐伯かよのさんである。なんと少女漫画家志望だったらしく、デビュー作も少女漫画である。残念なことに2017年に休筆宣言をしたというからもう新作は読めないかもしれない(一応一時休筆と言うことにはなっているようだが)。
さて本書の方だが、主人公は真理子・ローズバンク(マリー:純粋の日本人だが、米国人の夫と結婚してローズバンクという名字になった)テロ専門の民間傭兵組織CAT(Counter Attack Terrorism Tactical Organization)のディビジョンMの美貌の指揮官である。この組織の実行部隊は女性部隊のセクションFと男性部隊のセクションMに分かれており、それぞれいくつかのディビジョンと呼ばれる部隊に分かれている。
彼女は「薔薇のマリー」と呼ばれているが、それは左胸に薔薇を彷彿させる傷跡があることによる。この傷跡は夫と息子を亡くしたときについた。
マリーは、最愛の夫ハロルドと息子ティミーに囲まれ幸せに暮らして居た。しかし、テロによって夫と息子を奪われる。これが彼女がCATに入った理由だ。テロを憎むのは分かるがテロ専門の傭兵部隊に入ろうというのはあまりいないだろうと思う。
マリーの舞台は女性だけからなっており、テロ組織に立ち向かう。アマゾネスという連中もいるくらいだから、強い女性ばかりなのだろう。こういった強い女性が好きな人も結構いるのではないかと思う。
新谷さんは少女漫画から入ったようだが、絵柄の方もそんな感じだが。松本零士さんのアシスタントをしていたこともあり、メカニックの描き方もすばらしい。こう書くと人物とメカニックがミスマッチのように思えるが、実際にはそんなことはない。一度読めばハマってしまう人も多いだろう。
☆☆☆☆☆