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西鉄バス

2006-07-21 | バス[九州本土]
一昨日西鉄電車を取り上げましたが、西鉄といったらこちらも忘れる事が出来ません…という事で、今日は西鉄バスを取り上げさせて頂きます。

西日本鉄道(西鉄)の路線バスは、福岡・北九州の両政令指定都市をはじめ、福岡県内の大半の地域、それに一部路線が佐賀や荒尾[Arao](熊本県)といった隣県にも乗り入れています。

その路線規模や車両台数は他を寄せ付けないダントツの日本一で、大手私鉄にしては珍しく鉄道よりバスの規模が大きいのもこの会社の特徴で、路線バス以外にも県内や近郊をはじめ、九州内各地や本州を結ぶ高速バスも多数運行しています。

他所の人間が初めて福岡を訪れた場合、MAKIKYUもそうですが、中心部の天神[Tenjin]・渡辺[Watanabe]通りを埋め尽くす様に次々と走る西鉄バスに圧巻させられます。

この西鉄バスは規模の大きさだけでなくサービスも日本でトップレベルにあり、他の追随を許さない様々な施策も特徴で、数え上げればキリがない程ですが、以下に幾つか思いつく事を…

・福岡・北九州両市内中心部をはじめ、各地で初乗り100円運賃区間を設定
博多駅~天神間は100円で移動できます!

・分かりやすい値段設定の1000円高速バスなど
福岡・天神~小倉・砂津、直方、佐賀などをはじめ、1500円、2000円などキリの良い金額への高速バス値下げと、路線条件に応じた低コスト車両(路線バスタイプの高速車両:西工B型)の導入

・比較的早い時期からのバスカード導入
MAKIKYUが初めてバスカードを使ったのも西鉄バスです!更に最近では大幅な乗継割引も実施(90分以内の乗り継ぎで最大80円引き)

・独特の行先表示
後部行先幕を見やすい様に下部に設置・経由地の中でも主要な場所を色分けし、更に路線の方向別に行先番号を割り振り色別に区分・運行途中で行先方向幕を切り替え、多数の乗客が向かう場所を明確に表示・側面の行先方向幕を車内側からも見える様に表示など

また以上に挙げた施策だけではなく、ソフト面でも非常に優れているのも特徴で、首都圏ではマイク着用すら稀だった10年以上前でも大半の方が丁寧なマイク案内に務められ、バス車内に遅延証明書が置いてあるのを見掛ける事があるなど、MAKIKYUも乗車して驚く事が多々あります。

こうなると車両もどうなのか…こちらも気になりますが、西鉄は「西日本車体工業」(通称西工)というバス車体製造会社も系列に従えていまして、現在西鉄で運行されているバスは、殆どがこの会社の車体を載せたものです。

そのため下回りは国産4メーカーが揃っていますが、どれも同じ様なバスに見える(よく見ると色々違いがありますが…)のが西鉄バスの特徴で、一般路線車の車体は58MCと呼ばれる車体と、96年以降に製造された96MCと呼ばれる車体、それに中型車の一部に見られる前面ガラスの大きなタイプの3通りが殆どで、それも大型・中型問わず大半の車両が中扉に4枚折戸を採用しているのも特徴です。

ただ最近富士重工業がバス車体製造から撤退した影響で、この西工が日産ディーゼルの標準車体になった事もあり、ここ数年は日産ディーゼル車の導入が相次ぎ、メーカー毎に割り当てている社番も、変則的な番号(9000番台)が割り当てられる事例が相次いでいます。

ちなみに余談ですが、西鉄では本来メーカー毎に以下の番号帯の車番を割り当て、20年で一巡します。

1000~2000番台:いすゞ
3000~4000番台:三菱ふそう
5000~6000番台:日産ディーゼル
7000~8000番台:日野

写真は福岡市内の西鉄大橋駅に停車中の西工58MC(日野車)車体を載せた西鉄バスです。

同じ様に見えても奥深い西鉄バス・MAKIKYUも今月乗車予定ですが、皆様も福岡へ行かれた際は是非乗車されてみては如何でしょうか?

MAKIKYUも福岡市内を走る西鉄バスを見て、バスの世界を強く意識する様になった気がします。