曇り、28度、85%
香港、九龍サイドに太子道という幹線道路があります。以前の空港の近くを走っている道ですから、高い建物は少なく香港島に比べると、道幅の広い道です。この道の街路樹が、魚魚の木です。漢字でそう書かれているので、香港の一般的な呼び名だと思います。
この魚魚の木、4月の終わりから5月にかけて、白と黄色の花をたくさんつけます。
匂いもしませんし、木も高いのでそんなに目立つわけではありません。それでも、太子道の一帯が、ぱーっと明るく感じます。建物が低いので、顎をあげなくても空が見えます。何とも晴れ晴れとする眺めです。
15年ほど前までは、毎日仕事でこの辺りまでやって来ていました。花をつけない限り、なんということの無い魚魚の木ですが、自己主張の強くない花をふんだんに見せてくれます。仕事先が香港島に変わってから、香港島から出る機会が少なくなりました。つまりは、島暮らしです。香港島にも、公園に数本植えられてはいますが、太子道の魚魚に木には、かないません。
島暮らしの私も、この時期には花市に種だの、苗だのを求めに出かけます。花市はちょうど、この太子道の沿いにあります。おかげで、毎年こうして、魚魚の花を楽しんでいます。
近頃ちょっとご無沙汰の花市。 かなりの数の花屋が軒を連ねています。ただ、花の種類が、年中変わりません。中国の昆明から、いい花が入ってくるようになりました。
苗を抱えて、太子道の両脇の魚魚の花を見上げます。もうすぐ、香港、本格的な夏の訪れです。