晴れ、27度、62%
日本酒を飲んでいる人を見ていると、舐めるように少しずつ嗜んで飲む人、クイッと杯を空ける人、それぞれです。日頃、せっかちだと思っているような方が、ゆっくりと杯を重ねたり、のんびりしてるなと思うような方が、思わずいいペースで飲んでいたりします。要するに、お酒は日本酒に限らず、楽しむものですから。
私は、あまり日本酒を飲みません。それで、酒杯は、家人用にひとつずつ求めてきます。一個ですから、少々お高いものでも手が届くというもの。数あるうちで、正木春蔵さんのものは、この3点です。
古九谷に習ったような、吉田屋風の緑鮮やかな、浅い杯です。このように口の拡がった浅めの杯、家人はあまりお好きでありません。そこで、杯としては、とんと出番が少なく、醤油皿に使ったりしています。
深みがあるこちら、家人曰く、お酒が入るとこの緑が、とてもきれいに映るそうです。そうなんですよね、お酒を入れてみないと、解らない。口元に運んでみないと、口当たりは解らない。結局はお酒を飲まない人が、杯は選ばない方がいいのかもしれません。もっと大事なのは、お酒を飲まない人が造る杯は買わないことですね。正木春蔵さんは、ご自身お酒がお好きだと、何かで読みました。
祥瑞のぐい飲み、家人が使っているのを見たことがありません。青の色が、薄いのです。それでも、私が、我が家の酒杯の中で一番好きなのが、この祥瑞。手の中に納まりもよく、絵の書き込みも
とても気に入っています。
焼き締めの徳利に唐津の杯なんて、言われていますが、お酒同様、好きずきに。
昨晩、夕食の折、家人が、この冬は日本酒を飲んでみたらと誘ってくれました。それもいいですね。きっと日本酒を飲み始めたら、まずは、この祥瑞で。