曇り,24度、78%
9月ももう終わろうかという頃はたと気づきます。秋の種蒔きを忘れていました。でも、種を蒔いて一番大事な時期に私は5日ほど家を空けます。どうしようかな?留守中水遣りは主人の仕事です。種入れの缶を見ると,イギリスのパセリとオランダのセルフィーユの種がありました。日本の種と違って,発芽の有効期間は3年ほどもあります。それでも確実に発芽させるために一晩水に浸けます。
年末に掛けて,セルフィーユやパセリの出番が多くなります。毎年9月の半ば頃までには蒔くのですが,今年は他の事で頭がいっぱい,うっかりしていました。クリスマスに間に合うかなと心配です。
パセリは発芽に時間がかかります。種を蒔いて6日目,家を出る前に鉢を見ると,セルフィーユは緑の小さな芽が土を持ち上げ始めていますが,パセリは全く土に変化がありません。主人が水遣りを忘れないように,メモに書き,ジョーロも目に付くところに出して行きます。香港この先の天気は曇りがち気温も30度止まりです。発芽には持ってこいのお天気です。
こんなに心配して出かけたにもかかわらず、アクシデント続きの今回の帰国,実は種の事などすっかり忘れていました。2時間遅れで台風と隣り合わせで香港に戻った晩、遅い夕飯を主人ととりました。外は突風と時折大雨まで降っています。主人は留守の間の話で,発芽が良好だと自慢げです。でもね,風で幾つか倒れているよ,とおっしゃいます。私疲れていますので,フンフン,とそのまま休みました。
翌朝目が覚めると,雨風共に激しいのですが,急に種の事、主人が言っていた倒れたものは何かしらと窓辺に急ぎます。3本の夏中活躍したバジルと紫蘇が根本から倒れています。種を穫るつもりでいたバジルと紫蘇です。でも横を見ると、 パセリがしっかりと伸びています。
セルフィーユなんか、あの可愛い形の本葉が頭を出しています。主人の水遣りもまんざらではありません。しめしめ,いっぱい褒めておきましょう。
台風のシグナルが3になると,私は,鉢を家に取り込みます。ローリエやオリーブは,窓枠に紐で結びつけます。香港の台風,高いビルの上の方では室内のシャンデリアが揺れるほど強い風です。シグナルが変わって、そんな鉢入れなどをする事すら主人はご存知ありません。まあ,バジルと紫蘇の種取りは今年は諦めましょう。
香港最近は,セルフィーユの苗だって売っています。確かオランダから入って来たものです。種ではなくて苗から育てると,失敗も少なく,育て易いにも関わらず,種蒔きが好きです。香港で売られている種,日本製の種は農家向けの大根などがほんの少し見られますが,小売りではありません。私たちが買う種は,中国、アメリカ、オーストラリア、オランダ,フランスからと選り取りみどりです。
種を蒔く喜びは,なんといっても土を持ち上げて出て来る小さな新芽を見たときです。この秋は主人のその喜びを取られてしまいました。今日は新芽を間引いてスープに入れるつもりです。