晴れ,22度、82%
パウンドケーキ,フランス語ではカトルカールともいわれるように,お砂糖、粉、卵、バターが同じ分量で作られるケーキです。初心者のケーキなどと言われますが,いえ、いえどうして口当たりの軽いパウンドケーキを作るのは難しいものです。バターが沢山入ります。バターの美味しさがはっきりと美味しさを分ちます。どちらかというと重いパウンドケーキは,やはり秋風がたち始めると,熱い紅茶と一緒に食べたくなるものの一つです。
随分以前の事,確かアメリカの雑誌でこのパウンドケーキのバターを半分ほどクリームチーズに置き換えたレシピを見ました。クリームチーズの微かな酸味がパウンドケーキを軽くしてくれると書いてあります。作ってみると,いつものバターたっぷりのパウンドケーキより爽やかさを感じます。それに使い残したクリームチーズを使い切るにはちょうどいい機会です。あるとき,バターをクリームチーズ全部に置き換えて作ってみました。バターほどはふっくらしませんが,その香りが気に入りました。
今回はオレンジピールを沢山入れてみましたが,栗,カボチャ、サツマイモを小さくダイスに切ったものを入れると、より秋らしいパウンドケーキになります。クリームチーズに充分空気を入れる,卵白はしっかり泡立てる、この2つをきちんと守ればきめの細かいちょっと弾力のある,サワーなパウンドケーキが出来上がりです。もう少し寒くなると,やっぱり,普通のバターたっぷりなパウンドケーキが恋しくなります。
息子が幼稚園のときですから30数年前、カボチャを皮付きのまま小さく蒸して、このクリームチーズのパウンドケーキに入れました。そして,「秋色のモーニングケーキ」と名前を付けて,幼稚園のバザーに出しました。カボチャの皮の緑がアクセントです。この爽やかなパウンドケーキ,朝ご飯に持ってこい。はい,今もモモさんとこのケーキを食べながら,キーを打っています。 秋になると食べたくなる、作りたくなるケーキの一つです。