雨,18度、88%
久しぶりに美術館に行きました。福岡に戻っても,見たい美術展がかかっていません。いえ、それよりそんな時間がない福岡への帰国です。
モネが最後まで自身の身近に置いていた作品は,息子によりマルモッタン美術館に寄贈されました。そのマルモッタン美術館のモネの作品の展示が今回のモネ展です。
自身の作のほかにモネが蒐集したほかの画家の作品も含まれています。モネが少年期に描いた風刺画や家族を描いた作品もあります。そしてもちろん,「睡蓮」。
「睡蓮」はあちこちの印象派の作品展で目にします。「睡蓮」を描いたものは大小含めて200点以上と聞きます。どれがどこの美術館所蔵のものなど覚えられませんが,これほどモネが執着したのが睡蓮だったことは今回の多数ある睡蓮の絵でも分かります。ただ今まで私が思い続けて来た睡蓮とは趣の違う睡蓮も存在しました。まるで習作のような睡蓮です。一日の光の具合、季節の光の具合によって違う睡蓮を描いています。朝の光,夕方の光。色とは光なのだと思わせます。
あと一つ、作品の数で目を見張ったのが「日本の橋」あの太鼓橋です。印象派の間でジャポネズムが流行った頃,浮世絵などの影響を受けてモネが自身の庭の池に作ったいう太鼓橋。「日本の橋」も光の違いを微妙に描き分けています。
蒐集したほかの画家の作品では,ピサロのエッチング、シャニックの水彩がにひかれました。これまた私が思い続けているその画家の作風とは違います。
今回の出展作の内,非常に有名なのが「日の出」と「サンラザール駅」この2点は前期後期で入れ替わります。私が見たのは「サンラザール駅」でした。ジョルジュドベリオコレクションのこの2点は門外不出の作品だそうです。 チケットにも「日の出」と「サンラザール駅」が使われています。このモネ展,東京の次は福岡で開催予定です。どうにか「日の出」を見たい私ですが、またしても「日の出」の展示期間には福岡に帰る予定がありません。
生前に既に成功をおさめた画家モネ、絵の具のお金の心配もない画家だったかろこそ出来た絵なのでしょうか,貧乏画家といわれる画家たちの描く絵とは違うものを感じます。モネの人となりに触れることが出来る展覧会でした。
上野公園は週日の午前中とあって、人も少なく燃えるような銀杏を見る事が出来ました。 上ばかり眺めていた私の足元を犬が通り過ぎました。あら、 パグさんでした。