雨,17度、85%
20年以上前、アメリカの雑誌でモンキーブレッドというパンを見ました。サツマイモが入った生地を小さく丸めて型に無造作に入れて焼いたパンでした。あちこちがプクプクと膨れて焼き上がります。もちろん直ぐにそのレシピーを真似て作ってみました。サツマイモは蒸して潰して生地に練り込みますから,パンはやや黄色に仕上がりました。以来,つい最近までモンキーブレッドとは,サツマイモのパンだと思い込んでいました。先日読んでいたアメリカの雑誌で紹介されているモンキーブレッド、サツマイモなんか使っていません。小さく丸めた生地を型に入れるところは同じですが,そこにキャラメルシロップなどを流し込んで焼き上げるものでした。アメリカの家庭のパンらしい姿形です。もちろん,ひとつずつちぎって食べれます。アメリカでこのモンキーブレッドが流行中だそうです。そこで初めて,モンキーブレッドとは小さく丸めたパン生地を焼いたものだと知りました。
この小さな生地にあんこを入れても,ジャム入れて焼いたって何でもいいのです。型だって,何でもよさそうです。同じ頃,オーストラリアの友人があんぱんで作ったクリスマスツリーを作っていました,やはり小さく丸めたパン生地をツリー状に置き焼きます。パンは膨らんでくっつきますから,ツリーが焼き上がります。型がなくてもこれもモンキーブレッドの一種です。
今月日本に帰った時、本屋に行きました。パン作りの本棚に「ちぎりパン」と書かれた本が数冊,あー、日本でも流行ってる,と知りました。
生地も形もパンのフィリングも決まり事はありません。好きなパン生地を小さく丸めて好きな形に焼けばパン生地同士がくっ付きます。
型は,出来たら真ん中が抜けているものの方が火の通りがいいようです。 ブリオッシュ型の一番大きいので焼いたときは,変形してしまい丸く丸く膨れるのが見れませんでした。
こんな具合にちぎって食べれます。「ちぎりパン」です。