曇り,18度、75%
11月最後の日曜日,東京の息子の家にいました。孫が産まれる前に引っ越しをした息子夫婦、新居に決めた場所は,息子が小学の低学年まで過ごした家のすぐ近くです。多摩川を挟んで向こうは神奈川県。都心に向かって出かけるのも,横浜に行くのにも時間はそう変わりません。横浜も今ではみなとみらいのような町も出来て,横浜駅周辺、元町ばかりが繁華街ではなくなりました。お天気上々、お昼前に横浜に向けて家を出ました。
折角横浜に行くのなら,お昼は中華街で。この中華街,昔は足繁く通ったものです。家から近いこともありましたが,ここにしかない中華の材料を買いにも来ました。まさか,香港に来るなどとは思っていなかった頃のことです。蓮ちまきの蓮の葉は,あの頃はこの中華街でしか求めることが出来ませんでした。景徳鎮のホタルの食器にも憧れて求めました。ネットでお買い物など全くなかった時代です。義母や母が息子に会いに上京して来ても,これまた中華街。義母はそのとき買った中華蒸籠を今だに使っています。先日、「その中華蒸籠何処で買ったか覚えてる?」と尋ねたら,「忘れた。」とお返事。私は義母が大事に中華蒸籠を抱えて帰った姿を今でも思い出します。
香港に住んでいますが,日本の中華も好きです。中華街ならより本場の味かと思いきや今では日本人向けの中国にはなさそうなメニューまで登場しています。お店構えがきれいになりました。小汚い中華料理屋さんは姿を消しています。それでも,昔から続く店屋の屋号が目に留ります。
日曜日のお昼前,既に行列の店もありました。座った円卓,お昼ですので普通の広東料理にしました。料理が運ばれて来ると,お嫁さんが孫娘にスタイ代わりにタオルハンカチを出して来ました。 手のひらぐらいの大きさのタオルに首からの紐を付けてスタイ代わりに使います。実はこのタオル,息子が赤ちゃんの時に使ったものです。母が上京して来て横浜の元町に行ったとき,近沢レース店で買ってくれたタオルです。しみが付いたままの古いタオルをお嫁さんに手渡したのは一昨年の秋のこと。きれいにしみを落として使ってくれています。きっと母が喜んでくれてると思います。
子供一家と中華街、元町を歩いた義母や母、今は私がその役回りになりました。時はめぐります。マリンタワーは、 横浜で一番高い建物ではなくなりましたが,相変わらず青空に映えています。