曇、15度、76%
もう15年ほど前のことです。ポルトガルのリスボンの郊外に泊まっていました。リスボンには電車で行きます。右手には大西洋を見ながら、左手はポルトガルらしい石造りの家々が見られます。このこじんまりとした家々の庭にレモンの木が見られます。その朝ホテルで朝食をとったダイニングルームにあったフルーツバスケット,立派な大きなレモンがありました。普通見るサンキストのレモンの倍以上大きく,皮は薄いレモンです。その大きなレモンがなっている木がある家を見ながら思いました,レモンの木が庭にあったらどんなにいいかな。しかも,大きくてポッテリしたレモンの木がいいなあ。
日本の友人にその大きなポッテリしたレモンの木をお庭に持っている人がいます。私たちの日本の家には,実のなる木は梅と枇杷を残しました。私が小さい頃は,金柑も桃もあったのにいつの間にか消えてしまっています。日当りよく風通しもいい庭にしたのにまたしても木を植えたいと思います。厚かましい私は,このレモンの木を持っている友人に日本に帰ったらレモンの木を挿し木して頂戴とお願いしました。
1週間前,この友人から小包が届きました。「モモ君におやつを送りましたよ。」と前もって知らせてくれました。床に座ってモモさんと一緒に荷物を開けました。手焼きの「momoクッキー」と一緒に出て来たのが,緑の大きなポッテリしたレモンでした。皮は薄くてレモンのきつい匂いはありません。緑のうちにとって,ゆっくりと黄色になると酸味が少ないと教えてくれました。少し黄色くなって来ました。まっ黄色になるのが待ち遠しい。
このタイプのレモン、酸味は少なく,香りは優しく,皮が薄い分ジューシーです。ドレッシングにだってお魚のグリルにギューと絞っても,レモンライスにだって向いてます。毎日毎日このレモンを眺めながら,私は自分の家の庭にレモンがなった木があるのを夢見ます。