ガス、22度、92%
香港、今年は春の訪れが遅いように感じます。ミモザがまだ咲きません。春に葉を落とし新芽を付ける木々がまだ古い葉を付けています。例年より寒い冬だったのが原因でしょう。蝉の初鳴きもまだです。
出遅れている春は、小さな野の花達にまで及んでいます。足元に咲く花達ですから気付かずに通り過ぎる人も多いと思います。この私にとってはここ20年近くもこの花を見ると、春がもうすぐだと感じます。原種のスミレです。
日本でもタチツボスミレと呼ばれる小さなスミレ、葉の形は違いますがスミレの原種とされています。毎月上る香港島東のマウントパーカー、600段近い階段脇の日の当たるところに咲きます。早い年は1月、遅くても3月にはこの可憐な花を見ることが出来るのに、今年はやっと4月に顔を出しました。1月には葉っぱも見えませんでした。3月にやっと葉っぱが出て来ました。そして昨日は、薄紫の花をつけていました。
こちらは日本の原種のスミレ、「琉球小スミレ」の葉っぱです。 今年になって頂いた種を蒔きました。よく育っていますがこの春花をつけるかどうか、まだ分かりません。葉の形が丸いのが特徴です。香港のスミレは葉っぱが紡錘形。琉球と香港、台湾を挟んで距離的には近いのですが、どの辺りでこの葉の形が分かれるのか、台湾の原種のスミレを見てみたいと思います。台湾の北は丸い葉、南は紡錘形の葉、そんな想像をします。いつか台湾のスミレを調べてみましょう。
スミレの近くにはタツナミソウも花をつけていました。 いつもならまだまだ沢山の花が見られる4月です。
朝から一日ガスっています。気分が重たくなりがちですが、 こんな幻想的な風景を見ると、このガスが多い香港もよく思われるから不思議です。
昨日は昼間は27度まで気温が上がりました。あっという間に夏になります。香港の短い春、遅い足取りで夏と一緒にやって来そうです。