チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

納豆のタレ

2016年04月19日 | 日々のこと

曇り、20度、89%

 私は九州の福岡の出身です。昭和30年代初め生まれの私は、納豆を小さい頃食べたことがありませんでした。おそらく納豆との出会いは、大学で東京に出てからのことです。大学時代は高校からの友人達に会うと、納豆を食べることが出来るかどうかが話題になります。納豆を抵抗もなく受け入れた私です。当時はスーパーでも経木に包まれて売られていました。辛しは付いていたかどうか記憶が定かではありません。けど、間違いなく「納豆のタレ」は付いていませんでした。息子が小さい頃住んでいた東京の街には、お豆腐屋さんがやって来ました。もちろん関東のお豆腐屋さんですから納豆もあります。納豆の横にはカゴに入った小袋の辛しが置いてあり、ご自由にどうぞともらいます。これまた「納豆のタレ」など付いてはいませんでした。福岡に帰省すると母が納豆を食べ始めていました。福岡でも納豆が売れられるようになったのは昭和50年代に入ってからだと思います。

 香港にやって来た30年ほど前、日系のデパートの食品売り場で納豆は買えましたが、かなり高い高い納豆でした。「納豆のタレ」が入っているのを見つけたのはここ香港で買った納豆です。

 今や、辛しは付いていなくても、「納豆のタレ」は付いています。納豆にタレと辛しを入れて刻みネギで食べる、ごく普通の食べ方です。タレが付いている納豆しか食べたことない世代が成長して行きます。この納豆のタレも様々、かつおだし、合わせ出し、だし文化の日本らしいネーミングです。どろりとしたものさらっとしたもの。どれも結構甘みがあります。どうもこの手のタレが気に入りません。このタレだけでは足りないのか、「納豆のたれ」は瓶入りで売られていたりします。

 私はタレも辛しもおネギもお醤油も入れずに食べます。小粒をゆっくりと噛みしめます。大豆の持つ旨味が口に拡がります。よく噛むので段々口の中はネバネバ。納豆菌が舌先をぴりっと刺します。これまたうまい。タレや辛しはそれなりに相乗効果で旨味を増すのでしょうが、納豆本来のうまさが損なわれているように思えます。味の濃い物に慣れてしまった舌には、物足りないかもしれません。私が食べる納豆は香港で売られているごく普通の日本の物です。これが薦包みの納豆ならまたうまさは格別だろうと想像します。

 納豆の発泡スチロールのパックの蓋は取れて容器のまま食べれます。タレの小袋も飛び散らないように工夫されています。日本らしい細やかさです。時にはその細やかさを不必要に感じることがあります。たまには何も付けないで、一口でも納豆をそのまま味わってみてください。

 

コメント
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