曇、28度、87%
初めての人間ドック、初めての胃カメラを体験しました。昨年は帰国準備で忙しく、血液検査すらしていません。病院は2年前に行った不正出血の時以来です。歯医者以外は病気にもならないので病院に行くこともありません。帰国以来いろんなことがありました。しかも、私60歳になりました。主人が「とにかく検査を受けなさい。」と言います。一番側で見ている人です。時折食べ過ぎでお腹が痛くなる以外は、咳ひとつし無いことをご存知です。
昨日の朝は食事が摂れません。一番の気がかりはお腹が空くことと、胃カメラが怖いということです。カメラなんかを飲むのですから、怖くて当たり前です。先週の予診の時、先生が「初めてなら軽い麻酔をしましょう。」とおっしゃってくださいました。
朝一番、病院に向かいます。麻酔をするので運転は禁止されました。病院に着いた頃にはお腹がもうグーグーです。胸のレントゲン、腹腔部のエコー、身体測定、採血と進みます。胃カメラの前に胃の中の動きを抑える点滴を始めました。待たされます。お腹が空いているのを紛らすために、血圧計で遊びます。 ここ数十年余り変わらぬ数値です。上が100を越したのは年齢のせいでもあるようです。いよいよ胃カメラの部屋に呼ばれました。喉の奥に吹き付けタイプの麻酔を施されます。看護婦さんが「先生がゴクンと飲んで。」とおしゃったら思い切りカメラを飲み込んでください。」とアドバイス。そのうち点滴の中に麻酔薬が入れられました。「ゴクンと飲み込む、ゴクンと飲み込む。」そう唱えて横になっていました。次に気がつけば、先生はもういません。看護婦さんが「よくお休みでしたね。」と車椅子で別室に連れて行ってくださいました。胃カメラを見た覚えもありません。喉の奥に違和感があるだけで、まだ眠たい。そしてお腹が空いています。時計を見ると麻酔からすでに1時間、全く記憶がありません。看護婦さん曰く、「下川さんは体が小さいので麻酔がよく効いたようですね。」痛い思いをしなかっただけでホッとします。
病院から帰る前に簡単な説明を先生から受けました。胸のレントゲンも腹腔部のエコーも影はないとのことです。胃カメラの映像まで見せてくださいます。自分の内臓の中までは見たくないのですが、大きな画面に映し出されるピンクの内臓に「あら、可愛い。」と思わず見惚れてしまいました。「60年もの間、ご苦労さん。」
体の異状があって受けたドックではありません。血液検査、尿検査の結果はまだです。悪い結果が出れば「モモさんに早く会えるわ。」と呑気です。
お腹がグーグー。お家にはうなぎも牛肉も用意して出かけました。でも、胃から腸にかけての自分の内臓を見たばかりです。「今日も負担の少ない食事を」と看護婦さんに言われています。鰻も牛肉も一晩冷蔵庫に寝かせることにしました。お家に戻って、冷蔵庫にあるもので山盛りのチャーハンを作りました。 ものすごい勢いで食べあげました。お腹が空くのが一番堪えます。