曇、10度、86%
先月のことでしたか、毎朝走る大濠公園で二人の伴走者に付き添われて走る女性と会いました。数日、同じ時間帯に会いました。脇を走り抜ける私が「おはようございます。」と声をかけると、3人が顔をこちらに向けて「おはようございます。」と返ってきました。真ん中のランナーは本当に小柄な方でした。寒くなるとマラソン競技が行われます。その練習だと思っていました。
昨夕、地元NHKの夕方の番組を見ていると大濠公園を走るブラインドマラソンランナー「道下美里さん」が紹介されていました。お顔を見た途端、「あっ、あの時の!」ひと月前に大濠公園でお会いしたのは「道下美里さん」でした。彼女は前回リオデジャネイロのパラリンピックでは「銀」、視覚障害者のマラソンでは世界記録を2回勝ち得た人と紹介されていました。大濠公園を練習の基地になさっているそうで、大濠公園のランナーの中では有名な方だそうです。
早朝から伴走者を伴う練習をする方ですから、大きな大会に出られるランナーだと気付くべきでした。自分のうっかりに恥じ入りながら、数分テレビに釘付けされました。パラリンピックの代表を得るための練習、小柄な道下さんの明るい笑顔です。
テレビでスポーツ観戦をすることはほとんどありません。唯一見るのが「女子マラソン」です。でもテレビ放映されるマラソンは決まって健常者のマラソンばかりです。恥ずかしいことにパラリンピックにはあまり興味がありませんでした。障害の程度は人によって異なります。なのに同じ舞台で戦うことに疑問があったせいかもしれません。障害者の方たちが健常者のようにスポーツを楽しみ、大きな舞台での競技をすることの意味を昨晩は考えさせられました。ただただ「道下美里さん」の笑顔がその大きなきっかけです。
コロナの影響で昼間の大濠公園は過密とも思われるほどのランナーがいるそうです。伴走者の話では過密を避けるために早朝練習をしていたのだそうです。
「道下美里さん」小柄な彼女の美しい走りが目に浮かびます。今年のパラリンピック、きっと私はテレビの前にいると思います。開催が危ぶまれていますが、選手の方達のこれまでの練習を思うとオリンピック開催を是非にと思う気持ちです。