晴、4度、73%
もうどれくらいのお付き合いでしょう、30年は越しています。家族ぐるみお付き合いの友人から素敵なものをいただきました。岩手のご出身、背が高く東北の美人です。香港時代、息子が日本に帰国するまでは頻繁に会っていました。パッチワークが上手でお家に遊びに行くと美味しいお菓子を焼いて待っていてくれました。彼女の手書きのお菓子のレシピはいまだに私のレシピノートに挟まっています。
日本全国その土地その土地の牧場があり、いい乳製品を作っていることを帰国して知りました。小さな牧場発のバターやチーズは量産品とは違った味わいがあります。彼女の故郷の岩手の「なかほら牧場」は今回初めて知りました。放牧によるジャージ種の牛の飼育、自然の草を食んで絞られる乳から牛乳を作りそれをバターに加工しているのだそうです。名付けて「ピュアグラスフェッドバター」。お塩を入れないそのバターと今年に入って発売されたギーをいただきました。 ギーはインド発祥、バターを濃縮した油です。インド料理が好きな私はインドのギーを常備しています。バターから水分やタンパク質を除いて作るギーは常温保存で長期間使えます。ギーらしい黄色い色がガラスから見えています。日本でギーが作られていることに驚きました。荷物が届いたのはお昼前、朝焼いたフランスパンはすでになくバターをそのままかじってみました。 やや黄色のバターは封を開けると乳の匂いではなくもっと爽やかな香りがします。口に含むとすっと溶けて、牛乳自体が持つ草の香りがしました。季節が変わり食べる草が変わるとこの匂いも変わるはずです。口溶けが良いのにそのあとにバターの重さがやって来ます。今朝はこのバターで焼きたての小さなバゲットを食べるつもりです。
そしてもう一つ、刺し子のお布巾が2枚入っていました。 もちろんご自分で刺したものです。細かいひと針ひと針、流石にパッチワークを長年こなした人の手です。裏を返しても全く同じ模様、玉止めも玉結びもその跡を見せません。しかもまだ刺子を始めて2作目だそうです。このお布巾を触るとしばらく会っていない彼女を身近に感じます。お正月からお茶を点てる時に使うつもりです。
年の瀬が近くなると友人たちの顔を思い浮かべます。中には亡くなった友人もいます。来年は懐かしい友人に何人会えるかしら、友人からの心遣いは私の励みです。
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