雨、26度、89%
「シマトネリコの木」に花が咲いています。遠目には木の頭頂部に白い大きな雲のように群れている小さな花です。下を通ると草臭さの次にふっと甘い香りがします。いい匂いではないという友人がいますが、私は好きです。
6年前に30年離れていた日本に帰国しました。新しい家や建物、物珍しく見ていると昔とは違うことに目が行きます。その一つが家の植栽でした。新たに自分の家にも木を欲しいと思っていたので、どんな木を植えているか興味津々でした。今風のお家のシンボルツリー、大きなビルやマンションの入り口にすっと姿の良い高木をよく目にします。「何の木かな?」当時よく出入りしていた植木屋さんに尋ねました。「トネリコですね、シマトネリコ。」
冬場は落葉しますが、裸になっても枝の伸ばし方が綺麗です。新築のビルや住宅には「シマトネリコ」の姿が必ずあります。今風の建物に似合う木姿、流行の木です。我が家に新しく植えた木は果物や欲しいと思っていた「オリーブ」「ユーカリ」などです。古いこの家には昔からの木がたくさんあります。私より歳老いた木たちです。
植栽にも流行があることを知りました。木々の種類や適応力も昔のそれとは違います。我が家の近所の昔からある家の庭には同じような木が植わっています。昔の流行だった木です。「松」「マキ」「モチノキ」「びわ」「梅」福岡の古い家の定番の植木です。新築のお家には似合わない木たちです。
流行の「シマトネリコ」は花の季節を終えると小さな種を飛ばして、そこら中に芽生えがあるそうです。それが迷惑だと「シマトネリコ」の植樹を禁止している自治体があると知りました。「木には罪がないのに。」もうすぐ「シマトネリコ」が種を飛ばす季節になります。
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