チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

「利是」中国のお年玉

2016年02月09日 | 香港

晴れ、13度、42%

 昨日が旧正月の元旦、今日が初二、明日が初三。お正月の三が日を祝うのは中華圏も同じです。暦では、この3日間がお休みです。

 同じといえば、お年玉があるのも同じ。日本なら家族内、近くの親族の子供に上げるお年玉ですが、ご祝儀というか、心付けというべきなのか、マンションの管理の人や掃除をしてくれる人にまでお年玉、「利是」を上げます。「利是」と書いて、レイシーと読みます。中にいれる金額は相手によって様々です。通称赤袋ともいいます。

 昨日、初一にも関わらず、モモさんの朝散歩に「利是」を持たずに家を出ました。マンションの入り口には夜勤の管理の人たちが数名立っています。「恭喜發財」と言って両手を握る仕草をします。お正月の挨拶です。お金が入って来るようにという意味です。ここで、「利是」を渡さなくてはなりません。おっと、忘れています。この私、「あとでね。」と言って散歩に出ました。

 ちょっと顔見知りの子供がいてもこの「利是」を渡します。頂けそうだなと思うと、子供も大人もニコニコと「恭喜發財」や「身体健康」、「年々有余」、「万事如意」などと言って寄ってみえます。沢山の旧正月の挨拶の四字熟語があります。この赤袋を持たずしては一歩も外に出られません。

 日本は通常に動いている昨日、主人は香港の事務所に仕事に出かけました。出かける前にもちろん「利是」の袋を持って出ます。私にも人に渡すようにといって、置いて出かけます。主人が出かけた後のデスクの上、 大きな赤い袋の束は持って出かけた後です。主人は、金額によって袋を変えています。最近は封筒状の縦長の赤袋も出て来ましたが、スタンダードな大きさ形は、下の真ん中の小さな赤袋です。この赤袋の山、実は香港ドルと中国の人民元とに分かれています。主人は香港の事務所の人たち深圳の事務所や工場の人たちに渡さなくてはなりません。袋ごとに入れる額が違うとはいえ、入ってる貨幣の種類も違います。ちゃんと区別がつくのか不思議です。

 中にいれる紙幣は全て新札です。旧正月前には銀行で新札に替えてもらうために並びます。そして赤袋に入れます。ここ10年ほどは、主人の会社の人がやってくれますが、以前は、新札に替えるのも袋詰めも主人と私の仕事でした。旧暦の大晦日は、袋詰めで追われました。

 赤袋、大きな家では自分の家の氏名を入れた物を作ってもらいます。取引先の銀行から配られることもあります。最近では色も赤ばかりか金色も出て来ました。日本のお年玉袋に比べれば、買ってもお安い赤袋です。

 一月の終わりごろ、香港のセレクトショップ「JOYCE」から手紙が届きました。中を開けると、 その中に入っていたのが、見出し写真の「利是」の袋です。お店の名前を喜びの言葉「JOY」にかけたのだと思います。いい紙でしかもこんなに洒落た赤袋を見たのは初めてです。これは使わずに大事に取って置きます。

 「利是」を渡すのは、元旦から2週間とも3週間ともいわれます。家から出るときは、バックに赤袋を忘れないように持ち歩きます。厄介な習慣です。さあ、赤袋を持ってモモさんと朝散歩に出かけます。

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ソファーの生地は緑にしました。

2016年02月08日 | 日々のこと

晴れ、10度、75%

 恭喜發財、いよいよ申年が始まりました。我が家の年男おふたり、主人とモモさんにとっていい年になりますように。

 昨年の11月頃、赤がいいか、柿色がいいか、青もいいし、いや緑もいいわと悩んだ時期がありました。日本の家に入れるソファーの生地の色です。小さな布見本を拡げて、うんーうんーと考えました。

 座敷とそれを取り巻く廻り縁、座敷の畳を外して板の間にしました。畳があるときは座卓にお座布団でおもてなし出来ます。ところが、板の間になるとお座布団というわけにはいきません。天井が低ければ、大きなクッションでも置けばいいのでしょうが、何分にも天井板も外して梁を見せ、天井までの高さが4,5メーターです。床に座るとバランスがよくありません。ソファーを新調することにしました。

 家にある家具と同じ松本の家具です。お願いしてから三ヶ月、先日の帰国時に家に入れて頂きました。製作に三ヶ月かかると聞いていましたが、お正月を挟みます。二月の父の法要時に受け取りたいと私が無理を言いました。 三人掛けのソファーと独り掛け。材は他の家具同様水目桜ですが、モダンなデザインです。写真では分かり辛いのですが脚の先細りが優雅です。

 緑にと最終的に決めたのは主人、生前の父の写真館には緑の布の撮影用の椅子があったことを話したからでしょうか、緑だと庭の緑も窓越しによく映ります。

 ソファーと一緒にダイニングテーブルもお願いしました。家にあったバタフライというテーブルでは、お客様をお招きした時には小さいと思ったからです。 バタフライのテーブルと袖無しの椅子2脚は、キッチンに入れました。主人と私の軽い食事のテーブルになります。頂いたダイニングテーブルは、袖付きの椅子4脚に合わせました。 太い脚で厚めのテーブルです。人数が増えると袖無しの椅子を両脇に。もっと増えれば座敷にあるウィンザーの3人掛けを持って来るつもりです。 

 少しずつですが、家らしくなって来ました。まだカーペット、ラグ、空調とやり残しがあります。寒さへの対応、暑さへの対応、住んでみないと分からないことも一杯のはずです。

 香港に戻って来て主人に言ったこと、「マンションの方がいい。」でした。日本の家に帰る度、あれもこれもと思います。マンションだったら家具だけ入れればハイ終わりだったはずです。たかだか改築した家なのに家作りがこんなに大変だとは、今になってしみじみ身に沁みています。あー、まだ庭作りもあります。

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モモさんのお出かけ

2016年02月07日 | もも

晴れ、10度、42%

 今日は中華圏は大晦日です。香港では例年、旧正月の頃が一番寒くなります。先月の寒さほどではありませんが、寒が戻って来ました。

 10度近くだった昨日の朝、いつもの時間に朝の散歩に出かけました。寒いのでベストを着せました。マンションの出口を出た途端、モモさん固まります。「お家に帰る?」その私の一言できびすを返します。この冬二度目の朝散歩拒否でした。もう無理はさせません。行きたい時に行かせます。「お家でトイレしていいからね。」と何度も念を押しました。

 10時前、市場へ野菜の買い出しに行こうとしました。昨日から五連休の主人が、荷物持ちに付いて行くといってくれます。主人が一緒だと、いらない物を買ってしまうので丁寧にお断りしましたが、もうコートなんか着ています。二人が出かけようとすると、ソファーでうとうとしていたモモさん、飛び降りて来ました。モモさん、朝から全くトイレをしていません。お外も少しは暖かくなっています。という訳で、3人揃って市場に行くことになりました。

 行きは坂を下ります。帰りはエスカレーターが上向きに変わっているはずです。早朝とは打って変わって、モモさん意気揚々。三人でお出かけですから嬉しいが表情に出ています。 

 市場は私にとっては大事な生活圏。毎日毎日通いますから、モモさんがお店の物にしっこなんか引っ掛けては困ります。 いつもの八百屋さんの前でも主人にしっかりと引っ張ってもらっています。お店をのぞくのが大好きです。 マークスアンドスペンサーの店を覗きます。「モモさん、そのお店には帰りに行くのよ。」市場までの一帯はセントラルのSOHO地区です。世界各国の食べ物屋さんが朝の10時ですが準備を始めているので、いいにおいがして来ます。 お家に帰ったらお昼にしようね。

 帰りに寄ったマークスアンドスペンサー、私が出て来るのを、 こうして待っていてくれました。

 香港も昔とは違って、元旦からお店が開くところもあります。大きなショッピングモールも「利是」というお年玉目当てで、お店を早くから開けます。それに、中国からの買い物目当ての観光客もやって来ます。お野菜を買い置きするくらいで良くなりました。

 モモさん、散歩の途中、観光客の人などに可愛がられます。昼食後、お昼寝。夕方のお散歩はいつものようにゆっくりと。昨晩は疲れたのか、まるで人間のようないびきを私の耳元で、グワー、グワー。楽しい一日だったはずです。

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MUNIのチェアーラグ

2016年02月06日 | 日々のこと

晴れ、12度、36%

 布張りや革張りでない椅子、つまり木の椅子の座面に敷く物を探していました。小さなお座布団のような物です。日本家の椅子は座面が木かもしくはラッシと呼ばれる植物を編んだ物です。椅子の姿としては何も敷かない方がきれいですが、座り心地を考えます。ネットも含めて探してみました。あんまりピッと来る物がありません。母が使っていた頃は、花柄の物が置いてありました。花柄は私の好みではなかったので捨てました。これと思う物が見つかるまでは、気長に探します。

 椅子の敷物ばかりか、床のセンターラグも何かないかなと探します。10年以上前に何かの雑誌で見つけたMUNIという絨毯屋さんのことを思い出しました。中国の柄を模しています。自然由来の染料、上質なウールを使って織り上げられる絨毯です。雑誌のグラビア写真のその藍の色に惹かれて、切り抜きを幾度も幾度も見返していました。

  MUNIのウェッブのサイトを開けると、いいお仕事を続けていることが分かります。ウェッブのカタログをめくっていると、チェアーラグという字に目が留ります。35センチ正方の小さな絨毯です。「これよこれよ。」と大喜びする私です。椅子の座面の敷物に今回の帰国に合わせて送ってもらいました。注文する時、家のそれぞれの椅子を思い浮かべます。置いている場所も思い浮かべます。

 ウィンザーチェアーと呼ばれるこのタイプの椅子は、何も敷かないと冬は寒々とみえます。  蓮の花が織り込まれたまろやかな白地のラグ。

 同じラグを ロッキングチェアーにも。

 リビングの食卓の椅子はラッシで編まれた座面です。 こちらも蓮の花ですがややデザイン化されています。この藍の色が好きです。

 キッチンに入れた主人と私用の椅子には、 藍の無地。藍の色が好きなばかりでなく、藍一色にしたのには理由があります。主人の食べこぼしです。この色一色なら、少々の食べこぼしも目立つまいとの私の配慮です。

 玄関に並ぶこの椅子、 椅子の形は私が一番好きな物です。お玄関で立ち話ではと置かれているこの椅子、明るさと遊び心をラグに表してもらいました。

 注文する前に私が描いたイメージ通り。どの椅子にも座って、坐り心地を確かめます。毛足の長いしっかりと織り込まれたラグです。

 白地の色も真っ白ではありません。優しい包み込むような白い色です。上質なウール、染料が天然の物、赤ちゃんをこの上に寝かせても安心なのだそうです。

 このMUNIのように、永年私が思い続けて胸に抱いていた物にこうして出会えたこと、とても幸せだと思います。ここ数年来のいい買い物でした。

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香港 旧正月の準備 

2016年02月05日 | 香港

晴れ、12度、83%

 一昨日の夜、香港に戻って来ました。寒い日本で用事を片端から片付けて行きます。香港に帰った翌日は、こんな私でも少しスローなペースになります。ところが中華圏は来週の月曜日から春節、旧正月のお休みです。しかも今年は大晦日が日曜日と重なっています。食糧の買い出し、銀行の用事やらこれまたすること一杯です。

 日本人ですので、暦のお正月は日本式に迎えます。なのに旧正月も地元の人に倣って、少しばかりまねごとをして来ました。まずは、お花を求めに花市に。こんなに押し迫って花市に出向いたのは初めてです。九龍サイド、太子の花市以外にも年末は大きな公園がすっぽり花市になるほど、香港人、旧正月にお花を欠かしません。香港島のビクトリア公園の花市は規模からいうと大きいのですが、花の種類を問うならば、やはり九龍サイドまで足を伸ばすことにしました。

 地下鉄の駅を出るとおまわりさんが整理するほどの人の流れです。 黄色いみかんの鉢植えが何処までも続きます。黄色いもの、丸い物は子宝、金運を意味して縁起がいいとされています。 水仙の鉢植えです。白く香りのいい水仙も旧正月の花です。水仙の球根の水栽培は、例年年明けとともに各家庭でも作ります。私も数回挑戦しましたが、真っ直ぐに葉を茂らせるのには、こつがあるようでいつも失敗でした。 真っ直ぐに上に力強く伸びる物に、その年の運勢をのせるのも中国的な考えです。ピラミッド状の開運竹。 真っ直ぐに背高く伸びるグラジオラスは昔から人気の花です。 もちろん百合も香りがよく大振りな物が一斉に地元の花農家から出荷されます。

  桃の木は、平和のシンボル。小ぶりな木は家庭用。大きな木はショッピングモールやホテルの入り口に飾られます。見出し写真は、五家一堂ともいわれる木の実です。五世代が一緒に生活する幸せを願う物だそうです。中国人は家族の和を重んじます。ことあるごとに、大きな円卓を囲み家族全員が集まって食事をする光景にこの五家一堂の実を重ね合せて思います。 ネコヤナギはこれまた子宝の象徴です。赤や黄色に彩色されたネコヤナギ。私的には色など付けないで欲しいのですが。

 人の多さに呆れながら、結局私が選んだ花は、 コデマリ。日本の福島から輸入された物です。コデマリを見つけると買わずにはいられないほど、コデマリが好きです。枝一杯に花が付くのを待ちましょう。そして、 今年の新色だという百合。つい先日、父の法要には白ユリを求めました。お祝いの旧正月、新色の紅百合が開くのが楽しみです。

 さあ、今日から食糧の買い出しです。

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真鍮の湯たんぽ

2016年02月04日 | 日々のこと

曇り、13度、83%

 私が実家の整理をした時、残した物は家具と大きな焼き物、日常の生活用品は殆ど捨てました。母の洋服も着物も食器も本も。ところが残した物の中からひょいと面白いものが顔を出します。この真鍮の湯たんぽもその一つ。私が残した物の基準、そのものの値段ではありません。自分が使おうと思う物のみ残しました。自分が使おうと思うもの、つまり自分が好きな物だけです。

 この湯たんぽが原因で母は足を痛めました。母が逝く10年前のことです。年末でした。寒くなり始めたので湯たんぽを入れて休んでいたようです。朝起きて、階下におりて来る時、湯たんぽを抱えて下りて来ます。古い家ですので階段は急です。ほんの数段のところで滑ったのだそうです。その時、湯たんぽを落とすまいとしたために、変な転び方をしたと言っていました。母が転びそうになった時、母の頭をよぎったのは、お値段のお高い真鍮の湯たんぽだったそうです。後になって、笑い話で話していました。

 さあ、お高い湯たんぽといっても一体いくらなのか私は知りません。私が魅かれたのは素材の真鍮とこのまん丸なディスク型。最近は、プラスチックの湯たんぽなど可愛いものが出ています。手軽で使い易い湯たんぽ。私が小さい頃使っていたのは、確か楕円形のブリキの湯たんぽだったと記憶しています。湯たんぽの温もりはお布団に入った時、ほんわりと迎えてくれます。お布団の自分の匂いが湯たんぽで温められて、「ようこそ。」と言っているようです。

 寒い福岡に着いたのは5日前、お風呂も済ませて熱湯を湯たんぽに注ぎました。6年ぶりにお湯が入った湯たんぽです。付いていた袋は捨てましたので、バスタオルで包みます。足元に入れて、お布団に滑り込みます。思わず、ふふっと笑いが込み上げました。朝目が覚めると、足元に湯たんぽがありません。見るとベットの下に落ちています。寝ていると足がポカポカになります。どうも蹴飛ばしたようです。そこで二晩目、脇腹の横に置いて休みました。蹴飛ばさずに朝までお布団の中に湯たんぽあがありました。

 ヨーロッパでも水枕のような形の湯たんぽを使うのだそうです。エコな暖の取り方です。朝顔を洗うときは、小さい頃のように湯たんぽの残り湯を使います。小ぶりなこの真鍮の湯たんぽ、お湯を洗面器に明けるのも楽です。思っていたより熱いお湯でした。

 母は、この湯たんぽを守ろうとして股関節の骨にひびが入りました。その後、股関節の骨を人工骨に入れ替える手術をしました。振り返るとそれ以来、母の調子が悪くなったように思います。母が抱きしめて転んだ真鍮の湯たんぽ、転ばないように今度は私が抱きしめます。

 

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ルンバ

2016年02月03日 | 日々のこと

雨、4度、67%

 ダイソンの掃除機が好きな私は、ダイソンのロボット型掃除機が出るのをずっと待っていました。発売されたのは昨年の秋、今までのロボット掃除機より随分と高さがあります。しかも、稼働時間が頗る短いとの悪い評判です。うんうん唸って、ダイソンは止めてルンバを求めました。

 カーペットの敷き込みやカーテンを取り付ける方達が出たり入ったりする中、届いたルンバ。早速初期設定を始めます。思っていたより直径があります。思っていたより持ち重みがあります。充電時間が3時間ほどだと聞いています。すぐには掃除をしてもらえません。待ち遠しいなあ。

 夕方出先から戻ると、充電完了。夜ですが、お掃除してもらうことにしました。 なかなか軽快な足取りで、行ったり来たり。思っていたより、音が大きく感じます。それでもダイソンの掃除機に比べればまだましです。小さな段差も乗り越え、こちらの部屋あちらの部屋と動きます。便利だわ、気が付くと赤いマークが灯っています。ゴミマークです。新しいカーペットの綿埃でたった1時間ほどでゴミが一杯になりました。それだけ吸引力が強いと思います。

 昨日の朝、ルンバさんにお部屋の掃除を頼んで私は庭の掃除をしていました。縁側の窓越しに家の中で何か動く物の影が見えました。家には私しかいないのにとギョッとしていると、物陰からルンバさん登場です。隅から隅までほっといてもよく働きます。低いベットの下だってスーッと入って行きます。中を覗いてみるとクルクルまめにお掃除中。

 今まだ我が家は、家具が全部入っているわけではありません。いずれ香港から持ち帰る家具もあります。カーペットもまだ一部の部屋だけです。空間があるからフットワークよろしく動くルンバさんですが、ダイニングのテーブルの下のゴミが収集されていません。動きを見ていると、椅子の16本の足に阻まれて、テーブルの下に入れないようです。ならばと少し椅子を動かしてみました。うまく入ったはいいのですが、今度は出れずにうーうー唸っています。手間がかかる奴です。

 このロボット掃除機を買おうと思ったのは、2階にいちいち掃除機を持ち上がらなくてもいいように、2階専用にするつもりでした。考えてみると狭い2階より床面積のある1階での方が大いに活躍しそうです。

 掃除機が出来たおかげで、掃き掃除の手間が随分省かれましたが、人手で掃除機をかけなくても掃除が出来る時代になったのですね。掃除機をかける時間ほかのことが出来ます。外出していても、掃除が完了。終われば自分のドックに戻ってお休みしています。

 でも、この私、カーテンをめくったり、家具の下を覗き込んで、ルンバさんの仕事ぶりをチェック。ありますあります、取り忘れ。まあこれくらい大目に見てあげましょう。これからよろしくお願いしますよ、働き者ルンバさん。

 

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父の四十七回忌です。

2016年02月02日 | 日々のこと

曇り、8度、70%

 46年前の今日、父は逝きました。私は中学の一年でした。今日と同じように、いえ、もっと寒かったと記憶しています。今、私がキーを打っているこの部屋で逝きました。癌でしたが、自宅療養、かかりつけの先生が一日2回訪ねてくださいました。病院で逝く方が多い昨今、考えれば自宅のベット上で亡くなる事が出来た父は幸せだったと思います。

 眠り込んでいた私が母に起こされたのは、早朝4時前でした。父の様子がおかしいと言います。母はそのまま、かかりつけの先生に電話をかけに別の部屋に行きました。父の横にいたのは、私です。父はもう目も開けませんでした。大きく深呼吸をしたかと思うと心臓の音が大きく聞こえました。初めてそんなに大きな心臓の音を聞きました。ほんの短い時間のことでしょうが、そのまま、眠りにつきました。母が部屋に戻って来た時には、父はもう逝っていました。不思議にこんな年月がたった今でも、父の胸が大きく2,3回波打つように上下した様子を覚えています。父、47歳でした。

 このひと月ほど、お寺さんと法要のことでお話しする機会がありました。皆さん長生きなさるようになって、四十七回忌を子供の代ですることは珍しくなったそうです。もう10歳も父より長生きしている私です。父を最期まで看病した母も逝きました。

 父母が残してくれたこの家、主人のおかげで家は改築され、徐々に家らしい姿になって来ました。高い天井を見上げていると、父や母の声がこだまして来そうに思います。二人の気持ちがこの家に残っているかのようです。

 父が逝った朝4時20分、この家で目が覚めました。香りのある花が好きだった父に一番好きだった水仙を探しました。白い普通の水仙。見つからなかったので、百合にしました。開いてくれるときっと香りが上ります。

 

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赤い提灯 香港の旧正月

2016年02月01日 | 香港

曇り、9度、64%

 先月末、気がかりなことが多くてふと気が付くと町中が赤一色になっています。やっと、あと一週間で旧正月だと気が付きます。中華圏にとって、ほんとのお正月です。お店も締まります。食料品の買い溜めもしなくてはいけません。香港が一番静かな時間を迎えるのが旧正月です。

 お祝いには赤い色。結婚式のお嫁さんの衣装も赤です。白は中華圏ではお葬式の色。赤い大きな提灯が建物の入り口を飾ります。初めてこの旧正月を香港で迎えた時、この赤い色がとても気に障りました。お祝いの言葉を書いた貼り紙も赤です。利是と呼ばれるお年玉を入れる袋も赤。挙げ句に下着まで赤を着るのだそうです。

 数十年、この赤い色に馴染んできました。赤い提灯に灯が入ると、嫌が上でも町は明るくなります。それなのに、赤い提灯を見ると寂しい気持ちになることがありました。以前は、この旧正月のお休みが2週間、3週間と続きました。日本も昔そうだったのと同じです。お店が長く締まるこの季節、町は静かになりますが私は寂しく感じていました。流石にここ10年は、どんなに長く休むお店でも10日です。旧正月の寂しさが私の中から消えて行きました。でも、日本人ですからお正月は暦通りのお正月。旧正月をお祝いとは思えずにいます。

  赤い提灯に灯が入ると、写真では白く写ります。こうして見るときれいな眺めです。日本の注連縄、門松とは、全く趣が違うお正月の飾りです。桃の木、金柑の植木鉢、黄色い菊の花。香港の旧正月、やっと身に沁みて来ました。

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