マリヤンカ mariyanka

日常のつれづれ、身の回りの自然や風景写真。音楽や映画や読書日記。手づくり作品の展示など。

何もかも不思議

2022-04-20 | book

木々の新芽が広がり始めました。

イチジクの葉は、初めからイチジクの葉の形。

柿の葉も、茶の葉も、栗の木の葉も、柔らかな若葉が日毎に大きくなっています。

イチジクのように特徴は無くて、一見「そっくり!」と思っても、

よく見れば、葉脈や縁の様子や、感触や、香りなどが少しずつ違っていることがわかってきます。

そしてまた、1本の木に茂っている葉を何枚かちぎって比べて見れば、全部違う、

虫食いがあったり、ちょっと縮れていたり、色の斑があったり、大きかったり小さかったり・・・

 

もちろん虫たちも、同じ種類の虫でも、よーく見れば全部違うのだと思います。

見た目だけでなく、大胆なのも居れば、几帳面なのも、弱虫も、繊細なやつ、優しい奴もいて、

同じ遺伝子でも、双子の個性が違うように、1匹ずつ違うのだと思います。

はみ出し者や落ちこぼれ・・・

その個性こそが進化の原動力なのかも・・・

均一化されると、そこで、止まってしまう・・・

と、これは、今読んでいる本から学び、思ったことです。

ノミやハチやゴキブリやバッタを研究する中で、著者自身が考え続けている事をそのまま書いています。

「進化」とは、「個と社会」?「生きる」とは?

「あとがき」で著者は、現代の「哲学なき科学」を強く憂いています。

知識の羅列、強引な解説を分からせようとする学校の在り方を批判し、

博物学の基本に戻るべきだと書いています。

とても面白い本です!

『ミミズは切られて痛がるか』(生き物の気持ちになった生物学)

奥井一満(1933年-2004年

作者はもう亡くなっています。残念です。

光文社文庫1997(13年前に書いた本が文庫化されたもの)

 

コメント (2)
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