マリヤンカ mariyanka

日常のつれづれ、身の回りの自然や風景写真。音楽や映画や読書日記。手づくり作品の展示など。

古い画集「オノレ・ドーミエ」

2023-02-17 | 

とても古い画集を2冊持っています。

「オノレ・ドーミエ」と「レオナルド・ダビンチ」の画集です。祖父から母へ、そして今は私が持っています。

大正14年、今から98年前に出版された本です。

中は傷みも黄ばみもほとんどありません。不思議なほどきれいです。

カラー印刷が、5ページあります。

ドーミエは貧しい人々や、芸人や、あるいは酔っ払いや、

罪人や移民や市井の人々の姿を描く一方、

役人や裁判官やなどの姿もリアルに、時には激しい風刺画も描き、

そのために6ヵ月も牢屋に入れられたりしながら、

生涯石版画や水彩画、素描や油絵などを書き続けました。

常に庶民の立場から社会を見つめた画家です。

同時代のバルザックらに、共通する精神を感じます。

久しぶりに、見ると、その力強さ、精密さ、写真にはない写実に圧倒されます。

この本の表紙の文字は右から左へ書かれていますが、

中の解説は左から右への横書きです。

また今は見かけることも無くなった昔の文字や

古風な活字体が面白い。東京はまだ東京市です。

ドーミエは1808年に生まれ、1879年に亡くなっています。

この本が出版された1925年は、まだドーミエと同時代を生きた人がいた時代です。

そして私の父が生まれた年です。

そうやって人が重なり、時代が重なって時は過ぎていくのだな、

と思いながら絵を眺めています。

 

 

 

 

 

 

 

 

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