9月27日(金)(スイス・サースフェー5日目)
毎日富士山頂近くから下山しているような状態なので、
体もかなり疲れている。
昨夕はホテルのすぐ近くのイタリアンレストランで食事を済ませ、
のんびりユーロスポーツで放映していたアイススケートの
中継を見ている内に眠ってしまった。
ペアーの日本代表、キャシーとリード兄妹が演技をしていた。
朝9時、朝食を取って、11時半にシュピルボーデンを目指し
オレンジ色のケーブルカーに乗った。
急に2,448mまで登ってきたせいか、
フワフワと気持ちが悪かったが、
老夫婦に話し掛けられ、おしゃべりをする内に、
気が紛れて元気になってきた。
スイスのルッツェルンから来られた元ケーブルカーの技師で、
私達が乗ってきた、そのケーブルカーも
彼の会社で作られた物だとか。
私達が2度行ったことのあるスイスの
ピラトゥス山のケーブルカーも同じで、
あちこち自分達の作ったケーブルカーを見に、
奥様と旅行をされているそうだ。
ああ、このような老後もあるのだと、すごく感激をした。
ドイツ人と日本人、お互いに片言英語でも何とか話を楽しむことは出来る。
しばらく話すとニンジンを差し出し
「これを動物にやりなさい、私達は十分に楽しんだから。」
と言われ、マーモットのいる穴を教えて下さった。
その後、山を下り始めると、あちこちでマーモットを見つけ、
残りのニンジンを出すと、膝の上まで登ってきてねだる。
かわいくて、撫でようとするとサッと逃げてしまうので、
それは出来ない。
時々、鋭いピーッという音がすると、身構えて警戒するが、
その音が仲間なのか、鳥の鳴き声なのか、私には分らなかった。
しばらくして振り返ると、
先ほどの御夫妻が大きく手を振って下さった。
あちこち見ながら麓まで下ること1時間半。
もうすぐ町、という所で 石につまづいて転んだ。
近くにいた地元の老人が近寄ってきて、石がいっぱいあるから
よく見て歩きなさいと言ってくれた・・・・ようだ。
何語か分らないが、身振りで理解出来た。
左腰を打ち、左腕がすりむけていたが、問題はなかった。
ようやく町に着いたら、このまま青いケーブルカーに乗って
プラティエン(2,500m強)のトップまで行こうと夫が言った。
朝食後何も食べておらず、しかも疲れも尋常ではない。
でも、これで全てのケーブルカーを制覇だと言われれば、
乗らざるを得ない。
運転終了まで後35分。
テッペンで写真を撮るだけならと渋々承諾。
この山はかなりの岩山だ。
ほとんど緑がない。
どのケーブルカーから見る景色もそれぞれに違う。
運転終了ギリギリの時間に降りてくると、
突然、夫の足元にじゃれ付いてきた犬がおり、
その喜びように驚いた。
飼い主の御夫妻と話が始まり、
ルクセンブルグに住む動物のドクターで、
神戸製鋼に仕事で訪れ、
大阪のホテルオオクラに4~5日泊まったことがあると言っていた。
私の乏しい英語力では、スチールとアニマルがどう結びつくのかまで
理解出来なかったが、とってもステキな御夫妻で、5歳からの
幼馴染が結婚をし、68歳までずっと一緒だと話された。
夕飯は開店20周年というホテル近くのTenneに出かけた。
量が分らないままに頼んだお料理にびっくり。
二分の1か、ノーマルかと初めに聞かれた意味が分かった。
半分しかいただけなかったが、とってもおいしかった。
いよいよ明日はこのサースフェーにお別れ・・・・・・
おかげさまで・・・・