夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ウォルト・ディズニーの約束』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の24本目@梅田)

2014年04月07日 | 映画(あ行)
『ウォルト・ディズニーの約束』(原題:Saving Mr. Banks)
監督:ジョン・リー・ハンコック
出演:エマ・トンプソン,トム・ハンクス,ポール・ジアマッティ,ジェイソン・シュワルツマン,
   ブラッドリー・ウィットフォード,ルース・ウィルソン,コリン・ファレル他

4本ハシゴの〆は本作、TOHOシネマズ梅田の本館から別館アネックスへ移動。
3本目と4本目の間は20分。20分あるとめちゃ余裕あり。

旧OS劇場のココと言い、旧敷島シネポップのTOHOシネマズなんば別館と言い、
トイレに入ると年代を感じますねぇ。
ここは洋式の数がやたら少ないですし、なんばは水の流れが悪く、
「流れきるまでレバーを押し続けてください」の注意書きあり。

第37回アカデミー賞で、13部門にノミネートされ、5部門で受賞を果たした『メリー・ポピンズ』(1964)。
その映画化にいたるまでの悪戦苦闘の道のりを描いた作品。
監督は『オールド・ルーキー』(2002)や『しあわせの隠れ場所』(2009)のジョン・リー・ハンコック。

1961年のロサンゼルス。
ハリウッドを代表する大物映画プロデューサー、ウォルト・ディズニーには、
20年前から映画化したいと切望している児童書がある。
それはディズニーの愛娘の愛読書『メリー・ポピンズ』で、娘には必ず映画化すると約束していたが、
原作者のP・L・トラヴァースに再三懇願するも断られつづけていた。
それでもあきらめずにいたところ、トラヴァースがロンドンからやってくる。

トラヴァースは映画化など絶対にしたくないが、新作も思うように執筆が進まない。
稼げなければ自宅を手放すことも考えねばならぬと弁護士から言われ、
トラヴァースは渋々ロサンゼルスへとやってきたのだ。

やっと映画化にこぎつけたとディズニーは喜ぶが、
トラヴァースは映画化の契約書にサインはせぬまま、最終決定権はあくまでも自分持ち、
嫌になったらいつでも契約を止めて帰るつもりだと言う。

脚本や音楽の担当者がトラヴァースと話を進めようとするが、
トラヴァースにかかれば何もかもが駄目。
こんなことでは映画化は認められないと怒ってばかり。
どうすれば彼女の心を動かすことができるのか。

大人気のシリーズを書くにいたったトラヴァースの過去と心情が少しずつ明かされてゆきます。
彼女を演じたエマ・トンプソンが素晴らしい。
子どもを救うためにやってきたとディズニーらが思っていたメリー・ポピンズが
本当は誰のためにやってきた人だったのか。

原題は“Saving Mr. Banks”、「バンクス氏を救う」。
メリー・ポピンズが仕える家の主人であるバンクス氏を救うということは
はたして何を意味するのか。

このところ悪人役が多かったポール・ジアマッティがトラヴァースの理解ある運転手、
悪童のイメージが強かったコリン・ファレルがアル中ながらも良き父を演じていて、
こんな役も似合うようになったんだなぁとしみじみ。

メリー・ポピンズを読んだことがないという人もぜひ。

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