『白ゆき姫殺人事件』
監督:中村義洋
出演:井上真央,綾野剛,菜々緒,金子ノブアキ,小野恵令奈,谷村美月,
染谷将太,蓮佛美沙子,貫地谷しほり,生瀬勝久他
前述の『魔女の宅急便』とハシゴ。封切り直後で結構な客の入り。
原作は湊かなえの同名小説で、鑑賞数日前に読了。
原作では赤星という雑誌記者が、友人である里沙子からの電話に特ダネのにおいを感じ、
彼女の紹介で、容疑者とおぼしき人物=美姫のことをあちこちに取材します。
美姫を犯人だと決めつけたうえで同僚やご近所さん1人ずつにインタビュー。
その様子は読んでいて結構おもしろかったのですが、真犯人がわかると「ん~」。
しかも、全体量の3分の1ほどにも当たる最後の部分は、
ネットのつぶやきや週刊誌の記事そのままの構成になっていて、
ここで新事実があきらかにされるわけでもなく、単なる前半部分のくり返し。
書籍のボリュームを膨らませるための手抜きの感が否めませんでした。
さらにイマイチだったのは、本作の中村義洋監督による解説。
だけど、娯楽性に富む中村監督の作品は基本的に好きだし、
ハズレてもまぁいっかという気で観に行きました。
赤星の職業は雑誌記者ではなく、TV局に勤務する名ばかりのディレクター。
このネタのおかげで番組を任されることになったという設定です。
しぐれ谷国定公園で、地元企業“日の出化粧品”の美人社員、三木典子(菜々緒)の遺体が発見される。
よほど恨みを買っていたと見られ、典子は刃物で何度も刺されたあと、火までつけられていた。
その数日後、TV局に勤務する赤星雄治(綾野剛)のもとへ電話が入る。
連絡してきたのは学生時代の友人、狩野里沙子(蓮佛美沙子)。
典子は里沙子と同じ会社に勤務する先輩で、しかも里沙子の教育係だったらしい。
里沙子が言うには、典子は非の打ちどころがない女性。
典子の同期社員、地味な城野美姫(井上真央)が犯人にちがいないと。
仕事中にラーメン関連のつぶやきばかりUPしているような赤星は、
これはまたとない出世のチャンスと考える。
日の出化粧品の大ヒット商品が“白ゆき石鹸”だったことから“白ゆき姫殺人事件”と名づけて調査を開始。
里沙子の同僚(小野恵令奈など)だけでなく、美姫の友人や故郷の近隣家を訪れてインタビュー。
それを局に持ち込むと、予想どおり特ダネ扱い。
事件後に行方がわからなくなった美姫を犯人と目し、ワイドショーで大々的に放送するのだが……。
原作とほぼ同じ、1人ずつにインタビューする構成は面白い。
犯人ももちろん原作と同じですが、原作よりも被害者の陰険さが際だっていて(笑)、
犯人に同情したくなる気持ちが湧いてきます。
その点では、原作よりも「は~っ?」てな印象は薄いかも。
全体を通してみれば、題材がこんなどろどろしたミステリーであるがゆえ、
いつもの中村監督の作品の清々しさはありませんが、
ラストのちょっと手前、美姫と谷村夕子(貫地谷しほり)の1シーンにはホロリ。
中村監督のこういうシーンの盛り込みかたはやはり好きだと感じました。
風景には同じく井上真央主演だった『八日目の蝉』(2011)を思い出します。
ネチネチどろどろの女の世界。
男性諸君からチヤホヤされる、実は性格極悪な美人がこんな目に遭うとなれば、
女性はスッキリするのでは。(^^;
監督:中村義洋
出演:井上真央,綾野剛,菜々緒,金子ノブアキ,小野恵令奈,谷村美月,
染谷将太,蓮佛美沙子,貫地谷しほり,生瀬勝久他
前述の『魔女の宅急便』とハシゴ。封切り直後で結構な客の入り。
原作は湊かなえの同名小説で、鑑賞数日前に読了。
原作では赤星という雑誌記者が、友人である里沙子からの電話に特ダネのにおいを感じ、
彼女の紹介で、容疑者とおぼしき人物=美姫のことをあちこちに取材します。
美姫を犯人だと決めつけたうえで同僚やご近所さん1人ずつにインタビュー。
その様子は読んでいて結構おもしろかったのですが、真犯人がわかると「ん~」。
しかも、全体量の3分の1ほどにも当たる最後の部分は、
ネットのつぶやきや週刊誌の記事そのままの構成になっていて、
ここで新事実があきらかにされるわけでもなく、単なる前半部分のくり返し。
書籍のボリュームを膨らませるための手抜きの感が否めませんでした。
さらにイマイチだったのは、本作の中村義洋監督による解説。
だけど、娯楽性に富む中村監督の作品は基本的に好きだし、
ハズレてもまぁいっかという気で観に行きました。
赤星の職業は雑誌記者ではなく、TV局に勤務する名ばかりのディレクター。
このネタのおかげで番組を任されることになったという設定です。
しぐれ谷国定公園で、地元企業“日の出化粧品”の美人社員、三木典子(菜々緒)の遺体が発見される。
よほど恨みを買っていたと見られ、典子は刃物で何度も刺されたあと、火までつけられていた。
その数日後、TV局に勤務する赤星雄治(綾野剛)のもとへ電話が入る。
連絡してきたのは学生時代の友人、狩野里沙子(蓮佛美沙子)。
典子は里沙子と同じ会社に勤務する先輩で、しかも里沙子の教育係だったらしい。
里沙子が言うには、典子は非の打ちどころがない女性。
典子の同期社員、地味な城野美姫(井上真央)が犯人にちがいないと。
仕事中にラーメン関連のつぶやきばかりUPしているような赤星は、
これはまたとない出世のチャンスと考える。
日の出化粧品の大ヒット商品が“白ゆき石鹸”だったことから“白ゆき姫殺人事件”と名づけて調査を開始。
里沙子の同僚(小野恵令奈など)だけでなく、美姫の友人や故郷の近隣家を訪れてインタビュー。
それを局に持ち込むと、予想どおり特ダネ扱い。
事件後に行方がわからなくなった美姫を犯人と目し、ワイドショーで大々的に放送するのだが……。
原作とほぼ同じ、1人ずつにインタビューする構成は面白い。
犯人ももちろん原作と同じですが、原作よりも被害者の陰険さが際だっていて(笑)、
犯人に同情したくなる気持ちが湧いてきます。
その点では、原作よりも「は~っ?」てな印象は薄いかも。
全体を通してみれば、題材がこんなどろどろしたミステリーであるがゆえ、
いつもの中村監督の作品の清々しさはありませんが、
ラストのちょっと手前、美姫と谷村夕子(貫地谷しほり)の1シーンにはホロリ。
中村監督のこういうシーンの盛り込みかたはやはり好きだと感じました。
風景には同じく井上真央主演だった『八日目の蝉』(2011)を思い出します。
ネチネチどろどろの女の世界。
男性諸君からチヤホヤされる、実は性格極悪な美人がこんな目に遭うとなれば、
女性はスッキリするのでは。(^^;