夜な夜なシネマ

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『ミッドナイト・バス』

2018年02月06日 | 映画(ま行)
『ミッドナイト・バス』
監督:竹下昌男
出演:原田泰造,山本未來,小西真奈美,葵わかな,七瀬公,長塚京三他

よほどのことがないかぎり、土曜日は必ず外食のわが家です。
が、先々週の土曜日の晩は、ダンナに京都で用事あり。
箕面線最終ぐらいの時間になりそうだと言うので、
ならば私も最終で帰るぐらいの時間帯のレイトショーを観ることに。

原作は伊吹有喜の同名小説で、未読。
でも、もともと好きな作家だし、映画版は観ておきたい。
157分という大長編、こういう長めの作品って、
1日数回しか上映できないから、劇場側もなかなかツラそう。
私も観ることにはしたものの、20:15から23:05までって過酷だわ。
しかもなんばパークスシネマだから、終わったら御堂筋線なんば駅まで走らなければ。

故郷の新潟で長距離バスの運転士として働くバツイチの高宮利一(原田泰造)。
深夜に新潟と東京の間を行ったり来たり。
東京に着くと、恋人・古井志穂(小西真奈美)のもとを訪ねる。
志穂は小さな創作フランス料理店の経営者で、
利一のために開店前の店で旨い料理を用意してくれる。
そんな生活を続けてかれこれ10年。

白鳥を見たいという志穂を新潟へ連れてきたところ、
東京にいるはずの息子・怜司(七瀬公)が素っ裸で布団にくるまって寝ていた。
怜司は仕事を辞めたらしく、しばらく実家に置いてくれと言う。
志穂と怜司は初対面なのに、利一は紹介もしてくれず、
志穂は慌てて東京へと帰ってしまう。

さらには娘・彩菜(葵わかな)も騒々しく帰ってきたかと思うと、
妙なコスプレのまますぐに出かけてゆく。
結婚を考えている相手がいるらしいが、何がどうなっているのか。

そんなある日、利一が運転するバスに元妻・美雪(山本未來)が偶然乗車する。
離婚してすでに16年、美雪は東京で再婚し、新しい家庭を持っていた。
美雪の父親で、かつては利一の義父でもあった山辺敬三(長塚京三)が入院中。
世話をするために美雪はしばしば新潟へ帰ってきているのだとのこと。
更年期障害も始まって見るからに疲れている様子の美雪を放っておけず……。

バツイチの男と若くて可愛くて性格のいい恋人。男の家族と別れた妻。
ありがちな設定ではあるけれど、深夜の長距離バスというのがいい感じ。
かなり期待していたから、わざわざレイトショーを観に行きましたが、
うーん、これは長すぎる。うとうとした瞬間も結構あります。

いろいろわざとらしかったり、興醒めなシーンもあり、正直なところのめり込めません。
しかし困ったことに、本作には「イマイチと言ってはいけない雰囲気」がある。
これは新潟に思い入れのある人が、それぞれの場所を思い浮かべながら観る作品。
そんな人たちが観たら、百点満点の映画かもしれません。

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