『ひみつのなっちゃん。』
監督:田中和次朗
出演:滝藤賢一,渡部秀,前野朋哉,カンニング竹山,豊本明長,本多力,岩永洋昭,
永田薫,市ノ瀬アオ,生稲晃子,菅原大吉,本田博太郎,松原智恵子他
北摂の劇場で上映しているのはイオンシネマ茨木だけ。
人数もそれと同じ、3人です。
ドラァグクイーンのバージンこと坂下純(滝藤賢一)はステージに立たなくなって長いが、
今でも毎日、自宅でひそかに踊りの練習を欠かさずにはいられない。
この日もひとりで踊っていたところ、後輩のモリリンこと石野守(渡部秀)から電話が入る。
モリリンは“なっちゃん”(カンニング竹山)が店主を務めるバーの従業員。
行き場のないモリリンを新宿2丁目の伝説のドラァグクイーンだったなっちゃんが拾い、
以来、モリリンはなっちゃんのもとで水を得た魚のような日々を送ってきたが、
そのなっちゃんが急逝したのだと言う。バージンもすぐに病院に駆けつける。
なっちゃんの亡骸を前に悲しむふたりに、葬儀屋(本多力)があれこれ質問。
なっちゃんの住まい、家族はいるのか、出身地はどこなのかなどなど。
あれだけ世話になったなっちゃんについて、何も知らないことにふたりは愕然。
やがてなっちゃんが家族にカミングアウトしていなかったことがわかる。
この界隈の住人なら誰かがなっちゃんの住所を知っているのではないか。
ドラァグクイーン仲間でテレビでも活躍中のズブ子こと沼田治彦(前野朋哉)も同行し、
あちこち回った末、ようやくグローリーこと下田信之介(本田博太郎)にたどり着く。
グローリーから受け取ったなっちゃんの履歴書を頼りに現住所を訪ね、
なっちゃんがドラァグクイーンであったことを墓場まで持っていくため、
家族がここへやってくるまでにその痕跡を消そうとするのだが……。
惹きつけられる作品です。なんだかんだで楽しかった。
前野朋哉の声がやかましすぎて途中で耳を塞ぎたくなったほどですが(笑)、
徐々に慣れて大丈夫になりました。
モリリン役の渡部秀は“仮面ライダー”上がりらしくイケメン。
彼(彼女というべきか)のドラァグクイーン姿はめちゃめちゃ綺麗です。
脇毛ボーボーなのはどうかと思うけれど。(^^;
男性の格好をしていてもなんとなくそれをわかってしまう3人の歩き方や仕草は、
白い目で見られることもあれば、男を誘っているように見られることもあります。
偏見はあるはずなのに彼らを家に招いてもてなす菅原大吉が○。
ドラァグクイーンのダンスも郡上八幡踊りも、キラキラしていて一緒だって。
なっちゃんの母親役の松原智恵子の可愛いことと言ったら。息子のことなんてお見通し。
でもお母さんが知っていたことは空の上の息子に内緒です。ひみつのなっちゃん。