夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『探偵マーロウ』

2023年06月21日 | 映画(た行)
『探偵マーロウ』(原題:Marlowe)
監督:ニール・ジョーダン
出演:リーアム・ニーソン,ダイアン・クルーガー,ジェシカ・ラング,アドウェール・アキノエ=アグバエ,
   コルム・ミーニイ,フランソワ・アルノー,ダニー・ヒューストン,アラン・カミング他
 
月曜日に西宮まで行くなんて、と思うものの、実は週初めのほうが元気です。
月、火と仕事帰りにはりきって映画を観に行ったら、週半ばには疲れ果てて直帰するという感じで。
 
一昨日、なんだかんだで職場を出るのが19時半近くなり、まっすぐ帰ればいいものを、
月曜日だ、まだ元気だ!とTOHOシネマズ西宮へ。
 
アイルランド/スペイン/フランス作品。
リーアム・ニーソンの出演100本目となる記念作でメガホンを取るのは、ニール・ジョーダン監督。
ロバート・デ・ニーロショーン・ペンが共演した『俺たちは天使じゃない』(1989)や
やはりニーソンを主演に起用した『マイケル・コリンズ』(1996)の監督です。御年73歳。
 
本作でニーソンが演じるのは、レイモンド・チャンドラーが生み出した私立探偵フィリップ・マーロウ。
原作は、チャンドラーの『ロング・グッドバイ』の続編として公認されている、
ジョン・バンヴィルがベンジャミン・ブラック名義で発表した『黒い瞳のブロンド』とのこと。
公認続編なんてあったんだと今さら知りました。
 
私立探偵フィリップ・マーロウの事務所に現れた美女クレア・キャヴェンディッシュ。
彼女の依頼は、突然姿を消した愛人ニコ・ピーターソンを探してほしいというもの。
 
かつて検事局に勤めていたマーロウがツテを頼って調べてみると、
映画業界に身を置いていたニコは、セレブが集うクラブの前で車に轢き殺されたらしい。
未逮捕の犯人はきっとクラブの客だから、金で揉み消せるほどの人物に違いない。
 
ニコがすでに死んでいることをクレアが知らないはずもなく、マーロウが尋ねると、
遺体の顔は見事に潰されていたから、あれはきっとニコの身代わりで、本人はまだ生きているはずだと。
しかもクレアはつい最近ニコを街で見かけたと言い……。
 
調べれば調べるほど、腐った真相が浮かび上がってきて、ドロドロになります。
少し退屈なぐらいの進行なのですが、キャストはみんな魅力的。
 
クレア役にはいくつになろうが美しいダイアン・クルーガー。本作の彼女はちょっと鼻につく嫌らしさ。
クレアの母で有名女優のドロシー・クインキャノン役にはジェシカ・ラング
汚職も絡むのかと思いきや、意外にも正義感あふれるベテラン刑事にコルム・ミーニイ
クラブのトップでいちばんのワルにダニー・ヒューストン。死ね!と思ったら死んだ(笑)。
彼と敵対するもうひとりのワルにアラン・カミング。久しぶりに見た気がして嬉しい。
 
最近のリーアム・ニーソンの出演作は、アクションにキレがなくなったことを言い訳するかのように、
孫と一緒に居たい爺の役だったり、認知症の兆候が出始めている殺し屋の役だったり、設定にずいぶん無理がありました。
でもこうして、アクションはごく控えめの本作を観ると、キレがなくても暴れ回るリーソンのほうが楽しい。
となると、結局ワンパターンな役を彼に望んでいるのは私のほうなのでしょうかね。(^^;

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2回目の『BLUE GIANT』は【... | トップ | 『忌怪島/きかいじま』 »

映画(た行)」カテゴリの最新記事