マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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小名花笠当屋

2006年12月16日 10時12分54秒 | 吉野町へ
当屋菰藁籠。

(H18.10.25 Kiss Digtal N撮影)


<下の御供搗き歌>

一番「ここの屋敷は目出度い屋敷 鶴が御門に巣を掛ける」

二番「押せや押せー下関までも いょ 押せば港に船が着く」

三番「ここの旦那は団子か餅か いょ 餅は餅でも金持ちや」

四番「ここの裏屋は井戸堀り初めて 水が湧かずに金がわく」

五番「ここの裏屋にみょうがと蕗と みょうが目出度や蕗繁盛」

六番「唄っておくれよ臼先さんに 唄とて御器量が下りゃせぬ」

七番「ここの若衆はこけこのあんた 唄い出しもせにゃ押しもせぬ」

八番「つけやつけつけ二升五升入れて 嫁も姑も子姑めも」

九番「唄っておくれよこしき取さんに 唄って御器量が下りゃせぬ」

十番「この屋敷は目出度い屋敷 鶴と亀とが舞を舞う」

小名花笠当屋

2006年12月16日 10時09分18秒 | 吉野町へ
25日は吉野町の小名の花笠祭り。上と下地区の当屋宅では、前日の早朝から氏子らが集まって目出たい言葉が並ぶ御供搗きの祝い歌を唄いながら千本杵で餅搗きが行われます。

午後になると氏子らは上、下地区の当屋モチ搗きを入れ替わります。

その際、御供搗き歌も入れ替わるそうです。

その間、翌年の当屋を決める振り上げクジが行われます。

なかなか上がらないものだとおっしゃる振り上げは石見の祭祀講で見られるものと同じ形式と考えられます。

当屋宅の玄関に置かれた大きな花笠は家族が一本一本丁寧に作られたもの。

ハナをコヨリで竹に通して結び付けます。

竹を色紙で巻いて一本が完成する。

頂上に芯棒の藁束にハナを五つ飾った竹が12本、周りにはハナを七つ飾った竹骨48本で直径3mほどの大きな笠を形作っています。

当屋さんは、この花笠と搗いた御供丸餅、平べったい天井御供餅を桶や菰藁籠に入れて神社に奉納されます。

(H18.10.25 Kiss Digtal N撮影)