マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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稲宿安楽寺節分紫燈護摩供

2007年03月13日 10時12分05秒 | 御所市へ
沙羅の花が咲くことで有名な御所市稲宿(いなど)の安楽寺では節分の日に紫燈護摩供が営まれます。

本来は3日なのですが檀家らの要請で日曜日の午後に行われています。

今年は暖冬のせいか紅梅が咲いて春の目覚めがいち早く訪れています。

お堂回廊には掛け軸を掲げ福豆などを供え、その前には護摩焚き点火として用いられる竹灯明が立てられています。

節分法要を終えると安楽寺住職を先頭に装束を身にまとった山伏衆がお堂前に集まります。

実は山伏集団は近隣のお寺の僧侶や檀家らで組織構成されているという。

地域の祭りは地域の者で盛り上げたいという願いから始められたとおっしゃる。

四方を竹で張り巡らした結界へ入ると紫燈護摩供が始まる。

合図の法螺貝が吹かれると二人の山伏が太い竹を持って灯明竹から火を授かる儀式が行われる。

着火した竹で杉の葉の覆われた紫燈護摩に火をつけるとまたたくまに境内一面が煙が広がる。

煙は穏やかに立ち昇り、同寺辺りは紅梅とともに春の兆しを感じる。

火の勢いが強くなると柄杓で水を掛け火を鎮めるがその火はとてつもなく熱く火の粉が身体に飛び込んでくる。

まさしく火の行だったと山伏はいう。

その間、住職は読経し続け参拝者が祈願された護摩木を次々と放り込む。

紫燈護摩供を終えると護摩火で燗をした笹酒が振る舞われます。

(H19. 2. 4 Kiss Digtal N撮影)