マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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続、食堂作法の所具

2007年03月31日 08時29分02秒 | 奈良市へ
細殿に破鍋(マンショ)が置かれる。

底穴があいている鍋ということで破鍋。

何故にマンショと呼ばれるのかは判らない。

食堂に運び入れて一旦桶の隣に置かれてすぐに運び出されもので、どのような意味があるのかも判らない。

桶は「角桶」と呼ぶもので食堂の南側に置いて湯の桶と一緒に使われるという。

(H19. 3. 7 Kiss Digtal N撮影)

食堂作法サバ投げ

2007年03月31日 08時20分58秒 | 奈良市へ
二月堂修二会の1日から始まった本行作法は日中から夜明けまでを六つの時に分けて作法が行われます。

日中(にっちゅう)、日没(にちもつ)、初夜(しょや)、半夜(はんや)、後夜(ごや)、晨朝(じんじょう)と呼ばれるもので、六時それぞれに悔過(けか)作法が勤められ、その間は様々な法要や行事、作法が組み込まれています。

練行衆は正午になると駆け足で食堂(じきどう)へ入堂される。内では「食堂作法」とする大導師の長い祈り。

祈りのあとに食事をとり、引き続いて二月堂本堂に上堂します。

以降、翌日の午前4時ころの下堂の時まで、食事はもちろん水を飲むことさえ禁ぜられます。
この食堂作法は一切覗くことはならない作法。

静かに耳を澄ませば声明が和音のように堂外まで聞こえてくる。

やがてチン、チン、チンと箸で椀を叩く音がする。

練行衆の食事が終わった合図だ。

すると食堂の扉が開き、次々と白い懐紙包みを手にもった練行衆が現れる。

出ばなすと同時にご飯が入れられた包みを若狭井の屋根を目掛けて放り投げる。

鳥獣にもおすそわけとする生飯(サバ)投げの一瞬だ。

(H19. 3. 7 Kiss Digtal N撮影)