マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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針ケ別所虫送り

2007年07月11日 09時00分48秒 | 奈良市(旧都祁村)へ
16日、奈良東山中では各地で虫送りが行われるが都祁辺りでは各地区によって様相がさまざま。

松明を翳して虫を焼きはらう(虫を追う意味もある)形式やお寺で虫を供養する法要、あるいは数珠を繰って祈祷するなど形式があります。

虫送り行事の形式はそれぞれが異なるものの、地区に邪悪なものがやってこんようにと地区の周辺の辻に祈祷札を立てることには変わりない。

都祁針ケ別所では地区の方々が長力寺に参集して法要が営まれます。

虫送りは農作を荒らす害虫駆除の行事でありますが虫を供養する意味もあります。

地区の人らは手作りの松明を境内に持ち込んで法要を待ちます。

陽が落ちるころ、法要を終えた蝋燭の火を持ち出して松明に火を着け、鉦叩きを先頭に列をなして地区を練り歩く。

後方にはクルマに乗った太鼓打ち。田植えを終えた水田に松明火が映り、真っ赤な夕焼けが空を染める。

道中、「たのむしおくり、たのむしおくり」と唄われた虫送り。

子どもらに伝承していかなあかんなとおっしゃる。

2kmほどを練り歩いた一行はとんど場で松明を燃やす。

昔しは小倉の郷の境界まで行ったが今は随分と短くなったという。

(H19. 6.16 Kiss Digtal N撮影)