マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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春日キョウワウチ

2007年12月01日 08時01分08秒 | 山添村へ
若宮神社宵宮参りを終えた山添村春日当家宅では、ハチマキ、タスキ姿の六人衆が愛宕参りの歌を唄いながらキョウワウチと呼ばれる所作で神饌や饗応にだされるキョウメシを作っていく。

炊いたおコメを新鮮なゴザの上に広げて、六人衆のうちの二人が水をつけてシャモジでスシキリするようにメシをきっていく。

もう一方の二人は箕を持ってスシメシを冷ますように左右に振って煽ぐ。

その間、当屋はじーっと見守る。

できあがるとゴザを狭めて外側から膝でコネコネしてお餅のように丸める。

1、2回目にできたキョウメシはお櫃にいれて神さんへ捧ぐ神饌用。

5升を6回に分けてそれぞれ繰り返すが3回目からは大きなキョウオケに放り投げる。

キョウオケは一人のものがグルグル回して入るのを邪魔する一種の余興だそうで見事に入ったら拍手喝さい。

このキョウメシは翌日の祭典でモッソと呼ばれる御供神饌とオトナ祭りに集まる家長衆の御膳に配られる。

すべてのキョウメシができあがると当屋さんとネンネンさん(年々さんといい六人衆のなかの長老)を胴上げして手拍子して打ち上げ。

なお、先代家長が亡くなったら後を継いだ男子家長がこの六人衆に加わりこれを花ガエリと呼ぶ。

今年、2月に亡くなった室さん(申祭りで世話になった方で当屋になる予定だった)の長男が加わるが座入りの儀式は行われない。

(H19.10.20 Kiss Digtal X撮影)