マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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オトナ祭り供宴

2007年12月06日 06時04分42秒 | 山添村へ
春日若宮さんのオトナ祭りのメインは饗応膳で供宴の祭典と呼ばれています。

祭典は午前の部と午後の部の二部構成。午前の部といっても始まるのは12時。

膳を設けた席にオトナ衆が着座し、上座には長老が並びます。

午前の部の祭典は1.芋汁配膳、2.辛味トウガラシ、3.冷酒に芋汁・青漬配膳、4.芋汁引汁、5.再び冷酒に芋汁・青漬配膳、6.熱燗に芋汁・青漬配膳と続きます。

供宴の間、酒が足らんわオトナ衆が発すると茶碗酒が頻繁に差し出される。

供宴の始まりの挨拶でネンネンさんは中央の座に出て、古き言葉で「ゴイットサマ ホンジツハオメダトウゾンジマス イモジルヲサシアゲマスデゴザリマス マワリマシタラヨロシクオアガリクダサイ」と申します。

なんでも中世のころ、宮中で行われていた古い台詞の言い回しでネンネンさんが口上されます。

1時間後、用意していたサカキの木を左右の座に回します。

オトナ衆はサカキの葉を一枚ちぎって二枚に切断すると右手に持った葉を左肩から後方に投げ捨てる。

次に左手に持った葉を右肩後方に投げ捨てる所作は祓いの儀という。

そのあと、神殿に供えていたモッソをクロモジの箸で少しずつ分けてオトナ衆に配膳され、午前の部の最後は湯トウと称してお湯を注いでまわり、オトナ衆は持ってきたお重に残り物を入れて饗応を終える。

(H19.10.21 Kiss Digtal X撮影)