マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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糸井神社宵宮当屋祭

2007年12月15日 09時57分48秒 | 川西町へ
川西町の結崎宮とも呼ばれる糸井神社。

秋祭り宵宮には当屋の渡りを経て同神社に奉納された御幣を祀る奉幣振り神事が行われます。

当屋は結崎五垣内(市場、中村、辻、井戸、出屋敷)五組から成り立っています。

五組の当屋には春日大明神、事代主命、大国主命、住吉大神、稲荷大明神それぞれの分霊をお仮屋に二週間祀っています。

お渡りの際にはお仮屋の前で当屋がカマスを口にくわえ、「トォー、ワーイ」と発して出幸の儀が行われます。

提灯持ちを先頭に、神さんが宿る御幣、当人児が担ぐ柳の木に神酒、稲束、カマスをぶら下げたミキニナイと呼ばれる稲霊、烏帽子に素襖を着衣した前年当屋、白丁を着衣した当屋主、親族らがあとに続く一行は暗闇の街道を黙々と練り歩き糸井神社まで向かいます。

道中の辻や鳥居を潜るときには神さんが通っていくんだと「トォー、トォー、ワーォゥ」と一斉に唱和します。

一方、同神社の拝殿では光り輝く剣の舞いなど巫女神楽の祭典が行われています。

神楽を終えると参拝者へは鈴祓いの儀式。

次々と訪れる参拝者で拝殿前は人でいっぱいになります。

お渡りを終えた一行は、御幣を神職に捧げて神々への感謝と人々を慰労するための奉弊振り神事の祭礼。

当屋らは奉弊振り神事が行なわれたあとは一旦家に戻りヨバレの祭典。

深夜近くになると再び同神社へ参り御供コメ撒きが行われます。

そのころは賑わっていた夜店も閉まり、密かに神事が営まれるといいます。

(H19.10.27 Kiss Digtal X撮影)