マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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先祖迎えの日

2008年09月09日 07時29分44秒 | 大和郡山市へ
この夏、毎日のように入道雲がわきたっている。午後4時ころには真っ黒な雲に変化することも多い。

今日も東山中のほうでは黒い雲がたちこめている。

その一時間後、仕事を終えて自転車のペダルをこいでいたらご婦人が四角い箱を手にもっているのが目に入った。

市内の観音寺町と北鍛冶町の交差点。

ここは郡山城跡の外堀があり、今でもその風情が残されているところだ。

丁度信号待ちだったので、もしかしたら先祖迎えの線香でしょうかとご婦人にお声をかけた。

そのとおりだとおっしゃったが無言で家まで帰らなければならないので話しかけないでといわれた。

今日は13日は精霊を迎える宵盆迎えの日。

火をつけた線香にはご先祖さまを迎えている。

火を絶やさないように無言で帰る。

しかも話すこともできないという。

外堀はもともと佐保川。

おそらく川であった当時から遡ってきた先祖さまを迎えていたのではないだろうか。

私説ゆえ定かではないが、民間信仰の風習が現在でも街中でされているには感動を覚える。

そのあとポツポツと雨が降り出してきた。

後日、矢田に住む人にお聞きすると旧村集落では見られた風景で、子どものときには「オショウライサンに行ってきてや」といわれて線香もって迎えにいったことを今でも覚えているという。

(H20. 8.13 記)

(H20. 8.15 SB912SH撮影)