マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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矢田寺朝の地蔵会法要

2008年09月26日 06時59分59秒 | 大和郡山市へ
一度訪れてみたかった矢田寺の地蔵会式。

大和郡山市内の地蔵盆の状況を確かめたくて早朝から出かけていた。

市内中心部は町内毎に開催されている地蔵盆。

矢田の里はどうなっているのだろうかと車を走らせた。

提灯どころか地蔵さんが見つからない。

ふと思い出した。

地蔵さんいえば高野山真言宗の寺院の矢田寺だ。

本尊は日本最古とされる延命地蔵菩薩立像で本堂に安置されている。

本堂の前に立ち手を合わせ拝んだ。

今日は地蔵会式だというのに参拝者は見られない。

本堂に登っていくのは塔頭の北僧坊、大門坊、念仏院、南僧坊の僧侶たち。

北座と南座に別れて座った僧侶。

太鼓を打ち、鉦を叩くと会式が始まった。

なむようほうれんげきょうと読経の音色は静かな境内をさらに静けさを増す。

その間、参拝者は三組。般若心経を唱えるひとり、静かに見守る夫婦連れににぎやかしの家族連れ。

15分過ぎたころ、僧侶全員が唱和しはじめた。

さきほどとはうって変わって堂内に響き渡るお声明は、おんかかかびさんまえいそわかーと荘厳な和音を奏でる。

およそ30分の地蔵法要は心と目で聞いた初体験。

法要を終えたあと、表敬訪問の挨拶をさせていただいた。

昔は境内で盆踊りやで賑わったこともあったが今ではこのとおりなんですとおっしゃる僧侶。

10年ほど前から途絶えているお練りは未だ復活の兆しはみえないが法要は行っているという。

正月の5時の法要も少ない参拝者だが御供が異なるので見にきてほしいといわれた南僧坊の僧侶、寺の年当番は今年の12月25日に次の塔頭に引き渡しされる。

(H20. 8.23 Kiss Digtal N撮影)