マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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下永西城・キョウの雄蛇

2020年07月03日 09時37分05秒 | 川西町へ
かつては、西のほうにあったという川西町下永・西城のノガミの場(※小字野神)。

大和郡山市額田部町が所在地の奈良県浄化センター(※昭和49年6月供用開始)建設に伴い、敷地内にある公園外れの一角になる東側に移った。

この日は朝から取材続き。

宇陀市大宇陀町の栗野で行われた田休みのお垢離取りに明日香村上(かむら)の家さなぶりの取材を終えてやってきた時間帯は、午後6時を過ぎていた。

キョウに祭った西城の蛇の姿を拝見したくやってきた。

平成19年の6月3日以来のノガミ場は、記憶も鮮明にあるからすぐにわかった。

日が暮れる戦前のノガミ場の森は、ほぼ暗がり。

ヨノミの木に立てた西城の蛇は雄蛇。

眼にインパクトがある雄蛇は口開けの姿。

頭は真上にあるゆえ、ストロボを当ててみたい気もあるが、鬱蒼とした雰囲気のその存在がわかる方がよかろうと思って、かすかな灯りを頼りにシャッターを押した。

蛇の長さは5mほどであるが、蛇巻きに支えた青竹の長さは6m半。

蛇頭は暗闇に潜めており、まったく見えない。

撮る位置を替えて青葉を背景に、その存在を見つけた雄蛇。



獲物を狙っているかのように見えた蛇の表情をとらえた。

昨日にお会いした今年のトーヤ(当屋)を務めるHさんの話によれば、1年前に立てた昨年の雄蛇は竹と目玉書いたカワラケ(※裏は何も書かない)が残るだけで、麦藁は風雨に晒されて翌年清掃するときには何もない、という。

昔は、村の子どもたちが集金をしたお金で費用を賄っていたそうだ。

イリク入りした満17歳がオヤになる。

その年齢に近いものどうしが集まって、隣町の大和郡山市にある映画館に出かけて観ていた。何の映画だったかは、聞きそびれたが、歩いていくには遠い距離。

電車駅で一番近い駅は、近鉄電車橿原線のファミリー公園駅であるが、新設、営業した年は昭和54年7月。

Hさんは、昭和14年の生まれ。

最寄りの駅は、開業が大正12年の結崎駅であろう。

結崎駅から北へ数駅の区間に近鉄郡山駅がある。

駅を降りて西すぐの朝日町にあった映画館「大和劇場」であったろう。

Hさんが、子どものころのキョウ行事は、オヤ家が2軒、見習いになるハタラキの2軒の家が手伝って伝承してきた。

今では対象年齢の男児がいなければ、自治会が代行する形で継承している。

(H30. 6. 3 EOS7D撮影)


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