マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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下永東城・キョウのコモグサ作り

2020年07月06日 09時55分11秒 | 川西町へ
西城の蛇つくりを見届けてから再び立ち寄った東城の公民館。

午前11時の段階にしていた作業は、ほとんど出来上がり。

ジャジャウマの形を整えるコモグサにセンダン(※栴檀)の枝葉。

いずれも近場で採取してきた自生する植物が材である。

コモグサは真菰。

水洗い中のこの真菰集めが難しい。

ある年は河原に生えていた真菰の一切が刈り取られたこともあった。

コンクリート護岸になった川に生息数は減少。

この年は隣町の天理市の前栽を流れる川まで出かけて採取してきたそうだ。

採取してきた真菰は水道水で洗って10本ほどを束にしてバンド止め。

ずっと前は藁で作った藁紐で括っていたが、いつしか市販のpp紐止めに移った。

それも替わって百均にでも売っている簡単に結束できるバンド止め。



効率化を考えて、5年前に切り替えたそうだ。



結束バンドで束にしたコモグサは水きりに干しておき、準備が調ったところで透明ラップに包んだハッタイコ(※麦焦がし)を、そのコモグサ束内に詰め込んで作り上げる。

蛇は麦藁で作る

コモグサ作りよりも先に作っていた蛇は眼も入れて完成。

青々に繁った花芽もあるセンダンの枝葉で蛇を納める籠全体を覆っていたから眼は見えない。

下永の氏神さんを祭る八幡神社下がりの白色の陶器製のカワラケの内底に墨で眼を入れるところも拝見したかったが、すでに終わっていた。

内部に仕込まれた東城の蛇は西城の雄蛇に対して雌蛇。



籠の内部で出発を待つ姿は、平成19年の6月2日にとらえたブログを参照できるようリンクしておいた。

当番の組は、南垣内、中垣内、巽垣内、北垣内、東垣内、西垣内の六垣内。

決まった垣内順に廻りをするから6年に一度の調整作業にあたる。

また、八幡神社の秋祭りに出仕する祭り当屋は7人制。

男系親子三代が揃わないと当屋は断らざるを得ない、というFさん。

1番当屋が気遣い、気苦労にたいへんな負荷がかかる。

父親が当屋になったときは、仮子でメンツを揃えたが、今は息子も孫もいないので断らざるを得ない、と頭を下げる。

籤による当屋決め。決定通知は公民館に貼りだされる。

今年の平成30年と31年度の当屋氏名に1名が同姓同名だったことから、籤総入れ替えをした模様だ。

調整作業を終えた公民館。

明日は膳のスシメシなどをいただく饗に利用される。

今年の秋祭りの百味の御食の場に利用される公民館はその後に解体され、翌年に児童公園内に新築される予定だ。

建て替えを機会に、これまで一番当屋の家からお渡りをしていたが、新公民館での支度に、出発地も新公民館に移ることから、お渡りはテントを張ってするようだ。

(H30. 6. 2 EOS7D撮影)


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