JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

曇りみたいな日が続きますが GREY / WOLFGANG PUSCHING

2009-07-06 19:53:29 | 聞いてますCDいいと思う


いろいろなめずらし楽器のJAZZも聴こうとホルンとか民族楽器とか選んでいますが、そのコーナーにメンバーがスワローに、ドン・アライアアス、ヴィクター・ルイスのリズムという面白そうなのがあったので、どんな楽器かわからずに買ってみました。
4名の名を連ねたアルバムですが、9曲中4曲を提供したマルチリード奏者、ウルフガング・ブシュニグがリーダー扱いだと思います。実は知らない人ですがECMにもいくつかのアルバムを残しているようです。
楽器のほうはASとあるのはアルトサックス、フルートがありますのでもうひとつHOJAKというのがどんな楽器なのでしょう。
QUINTONというオーストラリアでしょうか、珍しいレーベルなのも拾った理由でした。
1曲目はファンキーなフルートでPOPな曲から始まるのはちょっと驚き、ゆったりしたジャズロックに太いフルートでフレーズも多彩です。
2曲目はスワローのエレベのビートからアルトがフレーズを吹き始めます。これがタイトなリズムと重いベースラインに乗ったオーネット・コールマンのゴールデンサークルの演奏を思い出させる演奏です。
ゴールデンサークルではチャールス・モフェットのシンバルの聴いた規則正しいドラムスとデヴィッド・アイゼンソンの太い低音の循環ラインの上に自由なオーネットが舞ったのをおぼえていますが、その雰囲気がアライアスのパーカションで増強したリズムでとても懐かしい感じ、ある意味JAZZは変わらない感じです。
3曲目はスワローの低いでもガットギターのようなベースラインに低い域のアルト音でメロディをつづって行くだけなのですが、これをきちんと聴かせるのはなかなかの実力です。
4曲目、フルートになるとちょっと明るくファンキーになるのは、楽器との相性でしょうが、フルートの音色はユーゼフ・ラティーフを感じます。
5曲目はドラムスとパーカションの組み合わせの上にアルトのフレーズとベースラインが絡み合って形作られる演奏、アルト音はストレートにモーダルな粘りをいれた良い音です。フレーズもよどみありません。
6曲目ギターみたいなスワローの美しいベースイントロからアルトとのデュオでエリントンの“IN A SENTIMENTAL MOOD ”ゆったりとした雰囲気で和みます。
そして7曲目で出ました、HOJAKとはどのような楽器なのか知れません。激しいリズムにのって流れるメロディは東欧もしくは中近東の蛇使い、2枚リードのような、オーボエのオヤジのような音です。だからリズムもタブラなどを使ってこれが続くのかと思ったら、続けて8曲目のロックのリズムに変わってアルトに持ち替えカッコつけたジャズロックになり一安心です。
このアルバムジャケはなぜかヴイクター・ルイスさんの写真、ジャンケンで勝って乗ったような選び方が不思議です。
どう考えてもリードの人のアルバムですが、そこもこのレーベルの面白いところかもしれません。
9曲目、リズム構成が特異でちょっとねじれたようなベースとリズムの広がりの中に落ち着いたアルトのバラッドで、普通とは少し変わったボヤッとしたのかにはっきりした線があるような感じです。
ちょっと不思議なアルバムと思っているとタイトル名「GREY」ってこんな感じでしょうか。

GREY / PUSHNIG SWALLOW ALIAS LEWIS

WOLFGANG PUSCHNIG(as,fl,hojak)
STEVE SWALLOW(b)
DON ALIAS(ds)
VICTOR LEWIS(ds)

2001.8.19-21 NYC

1 ON BROADWAY
2 HOMMAGE
3 DOWN BY THE RIVERSIDE
4 LIGHT BLUE
5 BLAST FROM THE PAST
6 IN A SENTIMENTAL MOOD
7 SUFI SOUFFLE
8 BOUSHOUISHA
9 UNSPOKEN
コメント
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