ネットで注文したら、ACTのアルバムなどの発送めどが2ヶ月もかかるし、もう一つも2週間かかって欲求不満に陥ったので、なんとか時間をつくってショップに行きました。
すぐに聴きたいACTは手に入ったし、ショップで見つけた新しいアルバム3枚と中古2枚を買って帰れば、ネットのほうのも2枚とどいていて、全部で7枚、とても豊かな気持ちになりました。
いつもなら新しい順に紹介の傾向が強いのですが、今日は中古のアルバムから、というのもこのアルバムかなり面白い。
ピート・ジョリーという人は名前は知っていましたが、聴いたことがありませんでした。2004年に既に亡くなっていますから、もはやこの演奏だけになってしまうかもしれません。
軽やかで、そのうえきちんと個性のある素敵なピアノです。
共演が幅広い演奏をするヤン・ラングレンでピアノが2台にリズムです。ドラムスが職人肌のジョー・ラバーベラ、ベースはチャク・バーグフォファーという方で、この2人西海岸で活躍していて、ラングレンとはこの後も一緒にアルバムを作っているようです。
ピアノが2台というのは、結構難しい組み合わせで、チック・コリアとハービー・ハンコックの2台はなかなか良かったですが、それ以外はどうも競い合うみたいで、あまり良いとおもったことがありません。
輪を掛けるように濃くなりすぎ、グシャグシャの危険が一杯でエンリコとダッド・モロニなんかも弾きすぎになってしまいました。
このアルバムの2人は掛け合いは山ほどありますが、順番に一つの曲を高めていくようで、なんとも聴きやすい。
1曲目“The lamp is low”がとにかくすばらしい、ちょっと厚いライナーにはここに収められたすべての演奏内容が丁寧にかいてあるのです。
こんなのはじめて見たので1曲目だけ書いてみます。丁寧なことです。
1 The lamp is low
Jan bridge solo piano
Pete last eight bars solo piano
Vamp eightbars
Jan plays melody
pete one chorus
Jan one chorus
pete one chorus
Jan one chorus
pete one chorus
Jan one chorus
Bass one chorus walking
Drums two choruses
Jan plays melody
Jan four bars
Pete four bars
Jan four bars
Pete four bars
conclusion
結構モダンでパンチのあるリズムで、このなかのワーキングベースはかっこいいし、これはとおどろいて新譜をおしのけて一番手になった訳です。
ライナーは、2台のピアノをどちらが弾いているか解るようにとの気遣いなのでしょうか、ところが録音をしっかりと作って、右にジョエリー、左にラングレンとはっきり聞き分けることができ、尚且つ2人の個性がきちんとしているので、書かれたようにソロとbarsが沢山あっても何の混乱も起こりません。
2人がいかにも楽しく高めあっていく様が聞き取れるのです。
選曲も古い曲がおおいようで、聴いたことがあるのは“summer night” と“Stololin’”ぐらいですが、2人の掛け合いとそれを支えるドラムスとベースに身を任せて、ただたのしいだけでない、技術の裏打ちされた素晴らしさが伝わってくるのでした。
collaboration / pete jolly-jan lundgren
Pete Jolly, piano (right channel)
Jan Lundgren, piano (left channel)
Pete Jolly, piano (right channel)
Jan Lundgren, piano (left channel)
Chuck Berghofer, bass
Joe LaBarbera, drums
Recorded September, 2001
1. The lamp is low
2. Pete Kelly's blues
3. Sonny Speaks
4. You stepped out of a dream
5. But beautiful
6. Summer night
7. Strollin'
8. Minority
9. Why did I choose you
10. I've never been in love before
11. When the sun comes out
12. Lover