ピアノのジェフ・キーザーと演奏しているジョー・ロックのヴァイブが素晴らしく、ゲーリー・バートンの後継者はこの人だと思うのだけれど、52才だからちょっと歳は、いってます。
でも大御所は68才になって、レコード会社も替わって若々しいアルバムを出したのだから、まだロックは若造かもしれません。
素晴らしいロックにつづいて、同じように巣晴らしバートンが聞くことが出きるアルバムです。
1曲目、出だしの音から元気が良い。ギターを入れたカルテットのフォーマットは何度かありますが、ベースのラインがアコーステックを弾いていたスティーブ・スワローに似ていることが嬉しい。
2曲目はそのスコット・コリーの曲は勢いがあります。ジュリアン・レイジのギターに個性が出来てきて、ユニットの形がはっきりしています。
3曲目はタイトルとなったサンチェスの曲で、タイトルになるだけある演奏です。
4曲目、最近のバートンの曲は余り面白くないというより、あまりないような気がしていましたが、これはバートンの曲、初期に演奏していた“ラインズ”のような曲です。
5曲目はスパニシュの香りがたのしい、ジュリアンの曲は最初のコーラス、気合が入ってコリアとのデュオを思い出しました。
6曲目は哀愁を帯びた曲でバートンらしいバラッドのソロ、7曲目も、本人だから当たり前だけど、バートンらしい、最初にソロをとるギターがカントリーっぽくて、これで曲に火がついたようになっていくのがたのしい。
9曲目、マカロニ・ウエスタンみたいな始まりと書いたら笑われるかもしれないけれど、ギターのジュリアン、面白い曲を提供します。
そして最期で驚いたのが、キースとの共演アルバム“ゲーリー・バートン&キース・ジャレット”(私のベスト5に入るフェバリット)で演奏しているキースの曲を演っていること、もちろんキースとサム・ブラウン、スワローは別物だけれど、この曲を選んでくれたことが嬉しい。
バートンはデビューの頃のRCAのものがすべて刺激的、ECMではコリアとのデュオ中心、GRPに移ったらなんだかしまりがなくなったような、都市を取ったような気が続いていました。Concordに移っても、“カルテット・ライヴ”や“Like minds”はなどは素晴らしいけど際物のところが有りました。
今度のグループ、ニューとつけたカルテット、私としては初期のグループのまとまりと緊張の雰囲気をふたたび感じて、これってニューをつけて出発すること大賛成です。
Common Ground / Gary Burton
Gary Burton(Vib)
Julian Lage(G)
Scott Colley(B)
Antonio Sanchez(Ds)
Rec. 2010?, NY
(Mac Avenue MAC1061)
1. Late Night Sunrise
2. Never the same way
3. Common Ground
4. Was it so long ago?
5. Etude
6. Late Snow
7. DID YOU GET IT?
8. My Funny Valentine
9. Banksy
10. In your quiet place