Wind Socks

気軽に発信します。

ドン・ウィンズロウ「カリフォルニアの炎」

2009-11-12 11:24:32 | 読書

            
 サーファーで火災査定人ジャック・ウェイド。出勤前に ボードもろとも大波に飲み込まれ何とか波間に顔を出し、生きている実感を味わう大男。
 帰化したロシア人でマフィアの元締めニッキー・ヴェイルの豪邸が焼け落ちる。ジャックが調べていくと放火と殺人の疑い濃厚。気がつけばジャックは、とんでもない大きな罠に飲み込まれていた。
 さて、この窮地をいかに逃れるか。題名のカリフォルニアの炎が最後に燃え盛り、ジャックと恋人の保安局捜査官レティ・デル・リオともども脱出に成功する。ジャックはダッシュ・ボードにテープを押し込んだ。流れて来るのは、サーファーお気に入りのディック・デイル&デル・トーンズの曲。
Misirlouという曲をどうぞ
 四分の三は、ジャックの調査やジャックとレティの愛の行為、ニッキーのあれこれに費やされ、エンディングにかけて壮烈なヴァイオレンスが待っていた。
 私はこのごろミステリーに少々食傷気味であまり楽しめない。この本もどちらかといえば、印象に残らない部類に入る。
 ドン・ウィンズロウは、ニール・ケアリー・シリーズの「ストリート・キッズ」「仏陀の鏡への道」「高く孤独な道を行け」という作品があるが、こちらの作風のほうが好きだ。お断りしておくが、この本をべた褒めする人もいる。